次第にレギュラー組を固定するなかで、ズラタンと橋本が確実にフィット。
「指宿に来て3試合目にしては、出来が良すぎるぐらい」
ボランチで1本目にフル出場した柏木は、確かな感触を口にした。
浦和は2月11日に鹿児島・指宿の合宿地で、磐田と「スカパー!ニューイヤーカップ」とトレーニングマッチの2試合(90分×2本)を行なった。浦和がほとんどの時間帯で主導権を掌握し、いずれの試合も3-1のスコアで勝利を収めた。計6ゴールという結果もさることながら、特筆すべきは内容が充実していた点だ。
実際、過去5年のキャンプで見てきた練習試合を振り返っても(全試合は見ていないが)、これほど収穫の多かった試合はなかったのではないか。ニューイヤーカップという“準公式戦”の位置付けで、会場全体に漂っていた普段のトレーニングマッチとは異なるピリッとした昂揚感と緊張感が影響し、選手の高い集中力を引き出していたのだろう。
9日の熊本戦まではレギュラーとサブを分けず、様々な組み合わせを試し、それぞれが特長を確認し合ってきた。
ただ今回の磐田戦は、ある程度現状のレギュラー格にフォーカスしたスタメン起用をしたと言える。
1本目は、ボランチ(阿部、鈴木が2試合目に出場)と前線(レギュラー争いの真っ只中)以外は、現時点での主力だ。柏木は当面、ボランチで起用されそうである。
とりわけ存在感を示したのが、新加入のCFズラタンと左ウイングバック(WB)の橋本だった。ふたりは特殊なペトロヴィッチ監督の3-4-2-1の布陣と戦術に、確実にフィットしていることを強く印象付けた。
ふたりが絡んだ攻撃は、これまでの浦和になかったバリエーションを生み出していたのだ。
例えば、21分のシーン。右ストッパーの森脇がそこまで高くない位置からライナー性のアーリークロスを放つと、あと数センチでズラタンの頭に合い1点を奪えていた、というタイミングがあった。
森脇から前線に放つクサビのパスの精度には定評があるが、その崩しはかなり相手に研究されてきていた。そこにズラタンの「高さ」が加わったことで、パスを主体としながらも、そういった思い切ったクロスで局面を打開するシーンが増えそうだ。
また57分、橋本がボールをグッと収めてタイミングを計り、逆サイドへ抜けたクロスに、宇賀神がヘッドで合わせた。それもまた、これまでの浦和には見られなかったフィニッシュの形だった。
前線の「高さ」は、浦和の新たな――しかも質の高い――武器になるだろう。
ボランチで1本目にフル出場した柏木は、確かな感触を口にした。
浦和は2月11日に鹿児島・指宿の合宿地で、磐田と「スカパー!ニューイヤーカップ」とトレーニングマッチの2試合(90分×2本)を行なった。浦和がほとんどの時間帯で主導権を掌握し、いずれの試合も3-1のスコアで勝利を収めた。計6ゴールという結果もさることながら、特筆すべきは内容が充実していた点だ。
実際、過去5年のキャンプで見てきた練習試合を振り返っても(全試合は見ていないが)、これほど収穫の多かった試合はなかったのではないか。ニューイヤーカップという“準公式戦”の位置付けで、会場全体に漂っていた普段のトレーニングマッチとは異なるピリッとした昂揚感と緊張感が影響し、選手の高い集中力を引き出していたのだろう。
9日の熊本戦まではレギュラーとサブを分けず、様々な組み合わせを試し、それぞれが特長を確認し合ってきた。
ただ今回の磐田戦は、ある程度現状のレギュラー格にフォーカスしたスタメン起用をしたと言える。
1本目は、ボランチ(阿部、鈴木が2試合目に出場)と前線(レギュラー争いの真っ只中)以外は、現時点での主力だ。柏木は当面、ボランチで起用されそうである。
とりわけ存在感を示したのが、新加入のCFズラタンと左ウイングバック(WB)の橋本だった。ふたりは特殊なペトロヴィッチ監督の3-4-2-1の布陣と戦術に、確実にフィットしていることを強く印象付けた。
ふたりが絡んだ攻撃は、これまでの浦和になかったバリエーションを生み出していたのだ。
例えば、21分のシーン。右ストッパーの森脇がそこまで高くない位置からライナー性のアーリークロスを放つと、あと数センチでズラタンの頭に合い1点を奪えていた、というタイミングがあった。
森脇から前線に放つクサビのパスの精度には定評があるが、その崩しはかなり相手に研究されてきていた。そこにズラタンの「高さ」が加わったことで、パスを主体としながらも、そういった思い切ったクロスで局面を打開するシーンが増えそうだ。
また57分、橋本がボールをグッと収めてタイミングを計り、逆サイドへ抜けたクロスに、宇賀神がヘッドで合わせた。それもまた、これまでの浦和には見られなかったフィニッシュの形だった。
前線の「高さ」は、浦和の新たな――しかも質の高い――武器になるだろう。