危険なファウルを見舞ったのは、これが引退ゲームだった敵の主将
アタランタ戦に出場できてもできなくても、フランスはこれから連日エムバペの話題で騒がれることだろう。なにしろ今回の試合でも、エムバペがいなくなった途端にパリSGのプレーはトーンダウン。「試合の3分の2が11対10だったにもかかわらず、彼なしだとパリのクラブは4回のチャンスしか作れなかった」(『L’EQUIPE)紙)からだ。
一方、エムバペにレイトタックルをしたサンテティエンヌDFロイック・ペランにも、残酷な日々が予告された格好だ。チームのエムブレムとして長い時間を過ごしてきたキャプテンは、今回のフランス・カップ決勝を最後に引退することにしていた。ところが、花道を飾ろうとして裏目に出てしまった。
映像をよく見ると、ペランの足はボールを必死に追っており、意図的に汚いタックルを見舞わせたものではないことが明らかになっている。だがエムバペのスピードは尋常の選手のそれとは異なるため、完全に遅れたタックルとなり、不幸にもエムバペの右足を下敷きにしてしまった。
ペランは直ちにエムバペに謝罪し、エムバペも非難しなかったが、ヴァンサン・デュリュック記者は、「ペランにとっては確かに残酷だ。だが悪い理由でプレーしたというファウルもある。ずっと前から引退を遅らせていたからで、アポテオーズ(快挙を成し遂げて味わう最高のフィナーレ)と引退記念試合を混同して、彼を晒し物にしたのも残酷だった」とチクリ。表彰式でも、ペランは暗い表情で呆然と彷徨っていた。
一方、エムバペにレイトタックルをしたサンテティエンヌDFロイック・ペランにも、残酷な日々が予告された格好だ。チームのエムブレムとして長い時間を過ごしてきたキャプテンは、今回のフランス・カップ決勝を最後に引退することにしていた。ところが、花道を飾ろうとして裏目に出てしまった。
映像をよく見ると、ペランの足はボールを必死に追っており、意図的に汚いタックルを見舞わせたものではないことが明らかになっている。だがエムバペのスピードは尋常の選手のそれとは異なるため、完全に遅れたタックルとなり、不幸にもエムバペの右足を下敷きにしてしまった。
ペランは直ちにエムバペに謝罪し、エムバペも非難しなかったが、ヴァンサン・デュリュック記者は、「ペランにとっては確かに残酷だ。だが悪い理由でプレーしたというファウルもある。ずっと前から引退を遅らせていたからで、アポテオーズ(快挙を成し遂げて味わう最高のフィナーレ)と引退記念試合を混同して、彼を晒し物にしたのも残酷だった」とチクリ。表彰式でも、ペランは暗い表情で呆然と彷徨っていた。
だがこれらも全て、フットボールの魅力と言えば魅力だ。興奮、歓喜、サスペンス、怒り、苛立ち、サプライズ、地獄、悲涙、苦悩、苦痛、そして滅多にこないが時に訪れるアポテオーズの陶酔――。何はともあれ、フランスは、ついにフットボールを再開したのだ。
エムバペの検査結果は、25日夕に判明。骨折は免れたものの、踝(くるぶし)を捻挫していたことがわかった。ただ、その度合いを見究めるにはさらなる精密検査と観察が必要で、これには数日かかる見通しだ。
エムバペはケガの後、直ちに踝を固定して保護。その後、パリに隣接するヌイイ・シュル・セーヌの高級病院「オピタル・アメリカン(アメリカン・ホスピタル)」でスキャン検査を受けた。この結果、ケガの部位に骨折は認められず、最悪の事態だけは避けられたという。これで本人はもとより、パリSGも関係者も、まずは安堵したところだ。