【コラム】「カウンターで勝っても…」興味深いザーゴとポステコグルーの“共鳴”

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2020年07月26日

横浜に完勝したFC東京に、鹿島はどう戦うか

志をともにする指揮官に率いられた鹿島と横浜は5節で対戦。4-2の打ち合いの末、鹿島に軍配が上がった。写真:田中研治

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 ポステコグルー監督の就任1年目は、ルヴァンカップで準優勝という結果を残したが、リーグ戦では残留争いに巻き込まれるなど苦戦を強いられた。堅守を伝統としてきた横浜を、『アタッキング・フットボール』の名の下に攻撃的な集団に変えた。抜本的な改革は少なからずハレーションを起こしたが、愚直にやり続けることで、就任2年目の昨季に15年ぶり4度目のリーグタイトルを勝ち取った。

 今季がザーゴ体制1年目の鹿島も、横浜に勝つまでは公式戦6連敗、奪った得点は相手のオウンゴールのみと厳しい戦いを強いられた。横浜に勝利した後の前節・湘南戦も、ゲームを支配しながら0-1の完封負け。いまだに低空飛行を続けている。こちらも「リアクションサッカーから、ポジションを取りながら相手を動かすポジショナルプレーを目指してやっている」と思い切ったチーム改造に着手し、そして産みの苦しみを味わっている。

 鹿島が苦杯をなめた湘南に、横浜は3節の対戦で3-2と競り勝っている。そんな横浜は、昨季にリーグ優勝を争ったFC東京に、今季の対戦では1-3と完敗を喫した。そのFC東京を鹿島は今節、ホームに迎える。ポゼッション最優先の横浜を相手にカウンターがハマって完勝を収めた難敵を相手に、同じくボール保持を重視する鹿島がどう戦うか。
 
「相手のカウンターが速いということは分かっていますし、ポジショニングが一番、大事になると思います。相手のスペースを消して、こちらはスペースを見つけて相手の弱いところを攻める、その繰り返しになるでしょう。練習でもその対策をしています。(ボランチとして)カウンターを受けないように、攻撃に良いパスを供給するためのポジショニングを意識しています」(レオ・シルバ)

 ソリッドな守備と切れ味の鋭いカウンターに定評のある“長谷川トーキョー”の戦いぶりも注目。見どころの多い一戦になりそうだ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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