「重点的にトレーニングしてきたので体重も増えている」
それでも筆者が斉藤への期待を捨てきらなかったのは理由がある。
19年8月29日のインタビューで変化に気づいたので「身体つきが良くなりました?」と聞いた。
「結構、周りからも言ってもらえます。筋トレだけでなく、食事管理も意識してやっています。ユースからトップチームに昇格して以降、ずっと意識していますね。重点的にトレーニングしてきたので体重も増えています。U-20ワールドカップの後からは、筋肉量も少しずつ増えてきています」
サッカーで往々にして聞くのはフィジカル向上による急成長だ。身体が強くなったりスピードが上がったりすると、1対1や球際の攻防などの場面で、身体能力で相手より上回れるので自然と余裕が生まれる。そこから自信がついたり、プレーの選択肢が広がったりもする。その代表格が最近では久保建英だろう。他にも要因はあると思うがフィジカルの成長をひとつのきっかけに、FC東京では19年から出場機会を増やし、現在はスペインのマジョルカで活躍している。
身体の強化で早急な成長は難しいと思いつつも、インタビューで聞いたフィジカルトレーニングの成果が表われ始めれば、いつかきっと斉藤も再び輝きを取り戻すはず。長らくそう信じて期待をかけ続けていると、再開初戦の2節・札幌戦(●1-2)で今季リーグ初先発を飾り、2試合連続スタメンとなった3節・柏戦(〇3-1)ではJ1初ゴールも奪取。相手DFを抑えて最前線で身体を張り、ドリブル突破の馬力もあり、身体の当たり負けも以前より格段に減った。そこには目に見えて明らかな“フィジカルの成長”があった。待ちに待った時だった。
19年8月29日のインタビューで変化に気づいたので「身体つきが良くなりました?」と聞いた。
「結構、周りからも言ってもらえます。筋トレだけでなく、食事管理も意識してやっています。ユースからトップチームに昇格して以降、ずっと意識していますね。重点的にトレーニングしてきたので体重も増えています。U-20ワールドカップの後からは、筋肉量も少しずつ増えてきています」
サッカーで往々にして聞くのはフィジカル向上による急成長だ。身体が強くなったりスピードが上がったりすると、1対1や球際の攻防などの場面で、身体能力で相手より上回れるので自然と余裕が生まれる。そこから自信がついたり、プレーの選択肢が広がったりもする。その代表格が最近では久保建英だろう。他にも要因はあると思うがフィジカルの成長をひとつのきっかけに、FC東京では19年から出場機会を増やし、現在はスペインのマジョルカで活躍している。
身体の強化で早急な成長は難しいと思いつつも、インタビューで聞いたフィジカルトレーニングの成果が表われ始めれば、いつかきっと斉藤も再び輝きを取り戻すはず。長らくそう信じて期待をかけ続けていると、再開初戦の2節・札幌戦(●1-2)で今季リーグ初先発を飾り、2試合連続スタメンとなった3節・柏戦(〇3-1)ではJ1初ゴールも奪取。相手DFを抑えて最前線で身体を張り、ドリブル突破の馬力もあり、身体の当たり負けも以前より格段に減った。そこには目に見えて明らかな“フィジカルの成長”があった。待ちに待った時だった。
「チームが自由にやらせてくれているのはありますけど、フィジカルの部分は自粛期間で集中的にやってきた。まだまだ負けている部分はありますけど、もっともっとやっていきたい」
自粛期間にフィジカルトレーニングをさらに集中的に行なって強化を加速させ、ずっと積み重ねてきた努力が、ようやく成果として表れた。本人が述べるように自由を与えられ、かつ下平隆宏監督が「2トップになってからだいぶ躍動するようになった」と言うとおり2トップの一角に抜擢されている好影響も相まって、これからもっと活躍して飛躍しそうな予感が漂う。
どこまで伸びていくかすこぶる楽しみだが、選手としての興味をそそられる理由はもうひとつある。J1初ゴールを決めた柏戦後に斉藤は言う。
「今年19歳、海外では若くない年齢。もっともっと危機感持って。建英も活躍していますし、そういうところからも危機感を持って、結果を残してやっていきたい」
スタンスは変わらない。かねてから「世界基準」を意識していて、実際にU-20ワールドカップを経験、同世代が海外移籍し、危機感や焦りの気持ちをずっと口にしていた。高いレベルを目標にしているから慢心は絶対にしないし、根底にはこんな想いもある。
「周りはチヤホヤしてくれることもあると思うんですけど、そういうのはあんまり好きじゃないんです。絶対に過信はしたくないって思っていて。プレーを褒めてくれるのは感謝して、それを自信に変える。現状をしっかりと理解して、良い時もダメな時も受け入れ、これからもブレずに行動していきたいです」(2019年3月6日のインタビューにて)
確かな才能に加え、ブレないメンタルがあるからこそ、『斉藤光毅』という至宝はこの先潰れないと思っている。これからも記者として注目し続けていきたい。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
自粛期間にフィジカルトレーニングをさらに集中的に行なって強化を加速させ、ずっと積み重ねてきた努力が、ようやく成果として表れた。本人が述べるように自由を与えられ、かつ下平隆宏監督が「2トップになってからだいぶ躍動するようになった」と言うとおり2トップの一角に抜擢されている好影響も相まって、これからもっと活躍して飛躍しそうな予感が漂う。
どこまで伸びていくかすこぶる楽しみだが、選手としての興味をそそられる理由はもうひとつある。J1初ゴールを決めた柏戦後に斉藤は言う。
「今年19歳、海外では若くない年齢。もっともっと危機感持って。建英も活躍していますし、そういうところからも危機感を持って、結果を残してやっていきたい」
スタンスは変わらない。かねてから「世界基準」を意識していて、実際にU-20ワールドカップを経験、同世代が海外移籍し、危機感や焦りの気持ちをずっと口にしていた。高いレベルを目標にしているから慢心は絶対にしないし、根底にはこんな想いもある。
「周りはチヤホヤしてくれることもあると思うんですけど、そういうのはあんまり好きじゃないんです。絶対に過信はしたくないって思っていて。プレーを褒めてくれるのは感謝して、それを自信に変える。現状をしっかりと理解して、良い時もダメな時も受け入れ、これからもブレずに行動していきたいです」(2019年3月6日のインタビューにて)
確かな才能に加え、ブレないメンタルがあるからこそ、『斉藤光毅』という至宝はこの先潰れないと思っている。これからも記者として注目し続けていきたい。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)