広島――主力だけでは戦えない。総力戦の準備は整っている
J1リーグ2節
ヴィッセル神戸 - サンフレッチェ広島
7月4日(土)/19:30/ノエビアスタジアム神戸
サンフレッチェ広島
今季成績(1節終了時):1位 勝点3 1勝0分0敗 3得点・0失点
誰が試合に出てもおかしくない。今の広島は誇張なく、そういう状況にある。
主力とサブ、ふたつのグループに分かれて戦った鳥取戦、そして岡山戦と続いたトレーニングマッチ。主力組は1-0、1-1と大きな破綻はなかったにしても爆発力は欠いた。しかし、サブ組は鳥取戦で6-1、岡山戦でも3-1と快勝。永井龍が鳥取戦でハットトリックを決め、東俊希は岡山戦で2得点。さらに鮎川峻が2試合連続ゴール、浅野雄也は2試合連続アシスト。清水航平は50メートルのロングシュートを決めている。プレーのクオリティも高く、運動量も豊富だ。紛れもなくサブ組のレベルが上がっているからこそ、紅白戦の熱も入る。6月27日に行なわれた非公開の紅白戦は、「立っているのがやっとという選手たちもいた」(城福浩監督)ほどの激しさだった。
連戦を闘い抜くには、チームのベースを上げていくしかない。当然の結論ではあるが、このテーマに広島はキャンプから取り組んでいた。池田誠剛フィジカルコーチの指導によって選手たちのベーシックな体力を向上させ、タフな闘いに耐えうる身体を作り上げる。特長のある選手たちを揃え、チームのコンセプトをキャンプで叩き込み、常にバチバチと火花の散るような闘いを練習場で繰り広げる。
ヴィッセル神戸 - サンフレッチェ広島
7月4日(土)/19:30/ノエビアスタジアム神戸
サンフレッチェ広島
今季成績(1節終了時):1位 勝点3 1勝0分0敗 3得点・0失点
誰が試合に出てもおかしくない。今の広島は誇張なく、そういう状況にある。
主力とサブ、ふたつのグループに分かれて戦った鳥取戦、そして岡山戦と続いたトレーニングマッチ。主力組は1-0、1-1と大きな破綻はなかったにしても爆発力は欠いた。しかし、サブ組は鳥取戦で6-1、岡山戦でも3-1と快勝。永井龍が鳥取戦でハットトリックを決め、東俊希は岡山戦で2得点。さらに鮎川峻が2試合連続ゴール、浅野雄也は2試合連続アシスト。清水航平は50メートルのロングシュートを決めている。プレーのクオリティも高く、運動量も豊富だ。紛れもなくサブ組のレベルが上がっているからこそ、紅白戦の熱も入る。6月27日に行なわれた非公開の紅白戦は、「立っているのがやっとという選手たちもいた」(城福浩監督)ほどの激しさだった。
連戦を闘い抜くには、チームのベースを上げていくしかない。当然の結論ではあるが、このテーマに広島はキャンプから取り組んでいた。池田誠剛フィジカルコーチの指導によって選手たちのベーシックな体力を向上させ、タフな闘いに耐えうる身体を作り上げる。特長のある選手たちを揃え、チームのコンセプトをキャンプで叩き込み、常にバチバチと火花の散るような闘いを練習場で繰り広げる。
鹿児島キャンプではあまりの厳しいトレーニングにハイネルが嘔吐、しかしそのまま練習を続けたというエピソードがあるが、その厳しさは自粛明けのトレーニングでも続いた。それほどの厳しいトレーニングを繰り広げながら、ひとりの負傷離脱者もなく再開を迎える。計算されたトレーニングメニュー、メディカルスタッフの奮戦もあるが、選手個々の自己管理能力の高さには頭を下げるしかない。
その激しく厳しい練習の中で、アベレージでアピールを続けていたのが浅野雄也であり、開幕戦のベンチを外れたエゼキエウ、そしてベテランの柴﨑晃誠である。浅野とエゼキエウはスピードに満ちたアタッカーでドリブルも切れる。ともにサイドに流れての突破が得意だが、組織的な攻撃が持ち味の広島にとっては「個」で打開できる数少ない選手だ。また柴﨑はシャドーでもボランチでも機能できるクオリティを持ち、チームを落ち着かせることもスピードアップさせることもできる。5人交代が可能な今季、どこでどういうタレントを投入するかは勝負を大きく分ける鍵となるが、切り札という意味だけでなく先発の有力候補としても、彼らには大きな期待を寄せたい。さらに言えば「再開がゴールではない」と城福監督が言うように連戦の中でチャンスをつかみ、昨年の森島司のように大きく飛躍する選手もいるだろう。
今季はどのチームも、主力だけでは戦えない。トレーニングを見る限り、広島にはその準備が整っているように見える。
構成●サッカーダイジェスト編集部
その激しく厳しい練習の中で、アベレージでアピールを続けていたのが浅野雄也であり、開幕戦のベンチを外れたエゼキエウ、そしてベテランの柴﨑晃誠である。浅野とエゼキエウはスピードに満ちたアタッカーでドリブルも切れる。ともにサイドに流れての突破が得意だが、組織的な攻撃が持ち味の広島にとっては「個」で打開できる数少ない選手だ。また柴﨑はシャドーでもボランチでも機能できるクオリティを持ち、チームを落ち着かせることもスピードアップさせることもできる。5人交代が可能な今季、どこでどういうタレントを投入するかは勝負を大きく分ける鍵となるが、切り札という意味だけでなく先発の有力候補としても、彼らには大きな期待を寄せたい。さらに言えば「再開がゴールではない」と城福監督が言うように連戦の中でチャンスをつかみ、昨年の森島司のように大きく飛躍する選手もいるだろう。
今季はどのチームも、主力だけでは戦えない。トレーニングを見る限り、広島にはその準備が整っているように見える。
構成●サッカーダイジェスト編集部