香川の復調ぶりと岡崎の価値の高さを感じさせた“シンジ対決”

カテゴリ:ワールド

遠藤孝輔

2015年02月14日

ゴールに近づきつつある香川、無得点でも存在感を示した岡崎。

完全にチームにフィットしたとは言えないが、香川が好調時の感覚を徐々に取り戻しつつあることは間違いない。 (C) Getty Images

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ハードマークを受けても、確実にポストプレーをこなすリーグ屈指の存在。岡崎の貢献度は得点の有無だけで量れるほど単純なものではない。 (C) Getty Images

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3)香川に完全復活の兆しは?
 
 前節のフライブルク戦では、8節のケルン戦以来となるフル出場を果たしただけでなく、今シーズン初のアシストをマークした香川。その余勢を駆り、国内リーグでは17試合遠ざかっているゴールを目指したものの、結果を残せないまま78分でピッチを退いた。
 
 ただし、得点の香りは漂わせていた。GKの正面に飛んだものの、3分の左足シュートは正確にボールをインパクトしていたし、前半終了間際には枠のわずか右に外れる際どいハーフボレーを披露。結果がすべてとはいえ、明らかなシュートミスで絶好機をフイにしていた前半戦とは異なり、ゴールに近づいている印象は残した。
 
 おそらく、次節もスタメン濃厚。フィニッシュ以外にも、バイタルエリアで潰されがちな点や消える時間の多さなど改善点は残しているものの、バックアッパーに甘んじていたウインターブレイク前後の悪い状況から抜け出しつつあるのは確かだ。
 
4)岡崎が改めて示したクオリティー
 
 岡崎のこの試合における最大の見せ場は、屈強なスボティッチを背負いながら、確度の高いポストプレーを見せた後、エリア内への素晴らしい飛び出しで相手GKロマン・ヴァイデンフェラーの中途半端なパンチングを誘った1分のシーン。こぼれ球を拾ったエルキン・ソトの先制点につながる好プレーだった。
 
 シュートが0本に終わったのは、思うようにチャンスメークできなかった味方のサポート不足によるところが大きい。縦パスの収め所としての機能性は高く、左右両サイドに流れては起点となり、チームメイトが押し上げる時間を作り出していた。
 
 ふと思い起こしたのは昨年末、ケルンのクラブ関係者から直接耳にした言葉だ。
 
「頭以外にパスが入った時のポストプレーのクオリティーは、ブンデスリーガでも屈指のレベル」
 
 結果だけを見れば、14節のハンブルク戦で決めた一発を最後に、7試合ノーゴール(うち1試合は欠場)となり、本人は「正念場」と口にしている。しかし、崩しのバリエーションが少ないマインツにとって、柔軟なポストワークを連発する岡崎の存在価値は依然として大きいはずだ。

文:遠藤 孝輔
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