【浦和】ひと足早く春到来!? 期待の攻撃陣に大収穫ありの磐田との2連戦

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始(サッカーダイジェスト)

2015年02月12日

ズラタンは高さだけじゃない。攻撃のバリエーションはさらなる可能性を秘める。

ズラタンの強みは、高さだけではない。オールマイティな能力が浦和の攻撃にどんな化学反応を起こすのか? 写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 ズラタン効果は、ゴールシーンにも見られた。
 
 3ゴールはいずれも、両WBが絡んで生まれたもの。1点目は、橋本のクロス→ズラタンのボレー(クロスバー直撃)→こぼれ球を宇賀神が折り返す→武藤がゴール。2点目は宇賀神からのクロスがズラタンと石原を越え、逆サイドにいた橋本が右足のボレーで決めたものだった。
 
 いずれも偶然ではない。狙っていた形だった。
 
 1点目をアシストした宇賀神は言う。
「ワタルくんは常に危険なボールを入れてくる。ズラ(ズラタン)とナオさん(石原)の高さがあり、そこを越えて、美味しいボールが僕のところに来る。(武藤が決めた)1点目(宇賀神がアシスト)は、まさにそのような形から決められた。僕自身も、もっともっと決めていきたい」
 
 橋本は利き足とは逆の右足のゴールに「マグレですよ」と謙遜していたが、「中央に詰めておくこと。それがチャンスにつながる。大事なことなので意識したい」と、攻撃の新たな感触を掴んだ様子だった。
 
 彼は言う。
「全体的にすごくいいトレーニングマッチができた。でも、中央の選手との絡みなど、まだまだ。もっと話し合って、やり方(戦術など)を理解して、精一杯やっていきたい」
 
 加えて、宇賀神の中央へのカットインからねじ込んだ3点目も圧巻だった。「右利きだけれど、左足のほうが強いキックを蹴れる」という彼の強みが発揮された一撃であった。
 
 橋本と宇賀神の両WBが絡む得点シーンは、今季の浦和の「見せ場」のひとつとなるだろう。
 
 他にも、「チャレンジすることを心掛けている」という武藤の背後を突く動きやゴールへ向かう積極性、「クサビの受け方や空いたスペースを突く動きを心掛けた」という石原の確度の高いポストプレーなど、新戦力の良さが多くの場面で見られたのも収穫に挙げられる。
 
 ただ……、ズラタンの加入効果を「高さ」で一括りするのは早計なようだ。
 
 柏木は言う。
「高さ? うーん、ズラタンはそれだけじゃない。すべてでしょ。すべてのクオリティが高い」
 
 これまでCFに入ってプレーしてきたズラタンは、興梠とはまた異なる存在感を放っている。
 
「大切なのは公式戦。シーズンが始まる時には、もっと良くなっている。ピッチに立つ先発の11人のみならず、みんなのクオリティが高い。ライバルがいるからこそ、チームはシーズン中も良くなっていける要素を備えていると思う」
 ズラタンはそう強調していた。
 
 強さと高さ、キープ力、献身的なプレス、豪快なショット……。興梠が完全復活した後、いったい、どのような組み合わせが試されるのだろうか。興梠かズラタンのシャドー起用や2トップ採用もあり得るが、いずれにせよ、浦和の攻撃はまだまだ可能性を秘めている、まだ進化の過程に過ぎないと言えるだろう。
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