ズラタンは高さだけじゃない。攻撃のバリエーションはさらなる可能性を秘める。
ズラタン効果は、ゴールシーンにも見られた。
3ゴールはいずれも、両WBが絡んで生まれたもの。1点目は、橋本のクロス→ズラタンのボレー(クロスバー直撃)→こぼれ球を宇賀神が折り返す→武藤がゴール。2点目は宇賀神からのクロスがズラタンと石原を越え、逆サイドにいた橋本が右足のボレーで決めたものだった。
いずれも偶然ではない。狙っていた形だった。
1点目をアシストした宇賀神は言う。
「ワタルくんは常に危険なボールを入れてくる。ズラ(ズラタン)とナオさん(石原)の高さがあり、そこを越えて、美味しいボールが僕のところに来る。(武藤が決めた)1点目(宇賀神がアシスト)は、まさにそのような形から決められた。僕自身も、もっともっと決めていきたい」
橋本は利き足とは逆の右足のゴールに「マグレですよ」と謙遜していたが、「中央に詰めておくこと。それがチャンスにつながる。大事なことなので意識したい」と、攻撃の新たな感触を掴んだ様子だった。
彼は言う。
「全体的にすごくいいトレーニングマッチができた。でも、中央の選手との絡みなど、まだまだ。もっと話し合って、やり方(戦術など)を理解して、精一杯やっていきたい」
加えて、宇賀神の中央へのカットインからねじ込んだ3点目も圧巻だった。「右利きだけれど、左足のほうが強いキックを蹴れる」という彼の強みが発揮された一撃であった。
橋本と宇賀神の両WBが絡む得点シーンは、今季の浦和の「見せ場」のひとつとなるだろう。
他にも、「チャレンジすることを心掛けている」という武藤の背後を突く動きやゴールへ向かう積極性、「クサビの受け方や空いたスペースを突く動きを心掛けた」という石原の確度の高いポストプレーなど、新戦力の良さが多くの場面で見られたのも収穫に挙げられる。
ただ……、ズラタンの加入効果を「高さ」で一括りするのは早計なようだ。
柏木は言う。
「高さ? うーん、ズラタンはそれだけじゃない。すべてでしょ。すべてのクオリティが高い」
これまでCFに入ってプレーしてきたズラタンは、興梠とはまた異なる存在感を放っている。
「大切なのは公式戦。シーズンが始まる時には、もっと良くなっている。ピッチに立つ先発の11人のみならず、みんなのクオリティが高い。ライバルがいるからこそ、チームはシーズン中も良くなっていける要素を備えていると思う」
ズラタンはそう強調していた。
強さと高さ、キープ力、献身的なプレス、豪快なショット……。興梠が完全復活した後、いったい、どのような組み合わせが試されるのだろうか。興梠かズラタンのシャドー起用や2トップ採用もあり得るが、いずれにせよ、浦和の攻撃はまだまだ可能性を秘めている、まだ進化の過程に過ぎないと言えるだろう。
3ゴールはいずれも、両WBが絡んで生まれたもの。1点目は、橋本のクロス→ズラタンのボレー(クロスバー直撃)→こぼれ球を宇賀神が折り返す→武藤がゴール。2点目は宇賀神からのクロスがズラタンと石原を越え、逆サイドにいた橋本が右足のボレーで決めたものだった。
いずれも偶然ではない。狙っていた形だった。
1点目をアシストした宇賀神は言う。
「ワタルくんは常に危険なボールを入れてくる。ズラ(ズラタン)とナオさん(石原)の高さがあり、そこを越えて、美味しいボールが僕のところに来る。(武藤が決めた)1点目(宇賀神がアシスト)は、まさにそのような形から決められた。僕自身も、もっともっと決めていきたい」
橋本は利き足とは逆の右足のゴールに「マグレですよ」と謙遜していたが、「中央に詰めておくこと。それがチャンスにつながる。大事なことなので意識したい」と、攻撃の新たな感触を掴んだ様子だった。
彼は言う。
「全体的にすごくいいトレーニングマッチができた。でも、中央の選手との絡みなど、まだまだ。もっと話し合って、やり方(戦術など)を理解して、精一杯やっていきたい」
加えて、宇賀神の中央へのカットインからねじ込んだ3点目も圧巻だった。「右利きだけれど、左足のほうが強いキックを蹴れる」という彼の強みが発揮された一撃であった。
橋本と宇賀神の両WBが絡む得点シーンは、今季の浦和の「見せ場」のひとつとなるだろう。
他にも、「チャレンジすることを心掛けている」という武藤の背後を突く動きやゴールへ向かう積極性、「クサビの受け方や空いたスペースを突く動きを心掛けた」という石原の確度の高いポストプレーなど、新戦力の良さが多くの場面で見られたのも収穫に挙げられる。
ただ……、ズラタンの加入効果を「高さ」で一括りするのは早計なようだ。
柏木は言う。
「高さ? うーん、ズラタンはそれだけじゃない。すべてでしょ。すべてのクオリティが高い」
これまでCFに入ってプレーしてきたズラタンは、興梠とはまた異なる存在感を放っている。
「大切なのは公式戦。シーズンが始まる時には、もっと良くなっている。ピッチに立つ先発の11人のみならず、みんなのクオリティが高い。ライバルがいるからこそ、チームはシーズン中も良くなっていける要素を備えていると思う」
ズラタンはそう強調していた。
強さと高さ、キープ力、献身的なプレス、豪快なショット……。興梠が完全復活した後、いったい、どのような組み合わせが試されるのだろうか。興梠かズラタンのシャドー起用や2トップ採用もあり得るが、いずれにせよ、浦和の攻撃はまだまだ可能性を秘めている、まだ進化の過程に過ぎないと言えるだろう。