• トップ
  • ニュース一覧
  • マラドーナに守られたメッシ。若きエースを救った英雄の“見えない”気配り【南米サッカー秘蔵写真コラム】

マラドーナに守られたメッシ。若きエースを救った英雄の“見えない”気配り【南米サッカー秘蔵写真コラム】

カテゴリ:ワールド

ハビエル・ガルシア・マルティーノ

2020年06月23日

マラドーナの見えない気配りとは?

グループリーグ最終節のギリシャ戦で思わずフラストレーションを露わにするメッシ。(C) Javier Garcia MARTINO

画像を見る

 マラドーナは2009年3月に行なわれたワールドカップ予選でメッシに「俺がつけた10番は君のものだ」というセリフとともにアルゼンチン代表の背番号10を託した。

 これが「メッシにとってプレッシャーになるのではないか」という周囲の声にマラドーナは、「サッカーにプレッシャーなど存在しない」と答え、自分の後継者を甘やかすことなどないとでも言いたげな態度を見せた。

 しかし、実際のところマラドーナは、カメラが自分の方に集中的に向けられることで「盾」となり、メッシの肩にかかる重荷をとってやっていたのだ。そして、フアン・セバスティアン・ベロンやガブリエル・エインセ、ハビエル・マスチェラーノといった兄貴分の選手たちにメッシの精神的な支えになってやるように促し、表からは見えない形で“後輩”を守っていた。
 
 そうした指揮官の気配りもあり、気分的には楽な状態で参加した南アフリカ・ワールドカップだったが、メッシは無得点に終わってしまった。私の勝手な思い込みかもしれないが、初めて代表のキャプテンとして出場したグループリーグ最終節のギリシャ戦では、なかなかゴールを取れないフラストレーションを募らせるジェスチャーを何度も見せていたのが印象に残っている。

 あれから10年――。メッシは見違えるようにたくましくなり、ピッチの中でも外でもアルゼンチン代表における真のリーダーになった。もう誰かに盾になってもらう必要も、守ってもらう必要もない。

 新型コロナウイルスの影響によって3月に始まる予定だったカタール・ワールドカップの南米予選が延期となった今、彼の勇姿を再びファインダー越しに見ることができる日がますます待ち遠しい。

文●ハビエル・ガルシア・マルティーノ text by Javier Garcia MARTINO
訳●チヅル・デ・ガルシア translation by Chizuru de GARCIA
【関連記事】
北京での金メダルから11年――。はしゃいでいたメッシとアグエロはもはや…【南米サッカー秘蔵写真コラム】
「仲間にも『手を使ったよな』って…」「8万人が間違えた」マラドーナがついに“神の手”の真相を激白!
「神の手を超えるものだった…」マラドーナが“伝説の5人抜き”を回想! 「いける」と確信した瞬間とは?
「あれは何だ?」「見たことがない」メッシの新作ゴール・セレブレーションに隠された秘密が明らかに!
「超絶テクニックを備えた天才」英メディアが久保建英を“注目すべきワンダーキッド3人”に選出!「ポケモンのように…」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ