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【J再開後の注目株|清水】アタッカーからのコンバートが的中!“観ていて楽しい”ボランチ・中村慶太

カテゴリ:Jリーグ

前島芳雄

2020年06月03日

「自分を活かせるサッカーだからこそ…」

今後もボランチを続けるかは不透明。しかし、中村(左)の技術の高さは、どのポジションでもチームにとって欠かせない武器となるはずだ。写真:田中研治

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 その後、練習試合でも中盤の底で起用され続け、クラモフスキー・スタイルのボランチとして適性を示した。主なポイントを列記すると、以下の通りだ。

(1)ボールを確実にキープし、ほとんど失わない。
(2)ディフェンスラインからのパスを積極的に受け、テンポ良く捌ける。
(3)縦パスの成功率が高い。
(4)タイミング良く、効果的なサイドチェンジを通せる。
(5)機を見て前線に飛び出し、得点に絡める。

(1)と(2)はポゼッションを志向するうえで欠かせない要素で、中村にボールを預ければ大丈夫、という安心感を味方に与えられる。それはチーム全体の自信という意味でも大きな役割を果たすだろう。さらに(3)~(5)の高いスキルを活かして攻撃に厚みを加える。

 例えば(3)については、「ワンフェイク入れたりしたら相手(の体勢や視線)は変わるし、タイミングさえ外せば(相手の)足は出てこないので、狭いところも通せるイメージがあります。相手の逆を突くというのは、昔からずっと好きでやっているし、クセになっていると思います」と自信を覗かせる。
 
 ポゼッションをベースに攻撃的に戦うクラモフスキー・スタイルのボランチは、長所を存分に活かせるポジションだろう。

 ただ、練習試合ではパスミスが失点につながったシーンがあった。その時は「自分を活かせるサッカーだからこそ、ひとつもミスをしたくないです」と反省の弁。守備面は発展途上だが、怪我で離脱中のヘナト・アウグストが復帰し、ボランチでコンビを組めば、ウィークポイントを補ってくれるだろう。

 中断期間では、「ボールをあまり触れなくて、成長できる部分といったら体力とかフィジカルとかなので、(チームの)練習以上にきついことを心掛け、かなり追い込めた」とレベルアップにも貪欲に取り組んでいる。

 もちろん、今後もボランチでプレーし続けるとは限らない。だが、どのポジションで起用されたとしても、ボールの扱いに長ける中村は、ポゼッションスタイルと相性が良いのは間違いない。

 今季の清水は結果を残すと同時に、観ている人が楽しめるエキサイティングなサッカーを創り上げることもテーマに掲げている。その“楽しさ”の部分を牽引する存在として、そしてリフティングがなかなかできない人も、ぜひ中村へ注目してほしい。

取材・文●前島芳雄(スポーツライター)

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