ドイツW杯の優勝メンバーが8人
ローマ一筋という意味では、1993年に16歳でデビューして以来2017年まで25年の長きに渡って絶対的なシンボルとして君臨したフランチェスコ・トッティがさらに上を行く。しかしそれはその偉大さを示すほんの一面に過ぎない。通算250得点はセリエA歴代2位、過去50年ではあのバッジョ(205点)すらも遠く及ばない孤高の数字だ。
2トップは、そのトッティと並んでイタリアを代表する「10番」でありユベントスの顔でもあったアレッサンドロ・デル・ピエロ、そしてユーベ、インテル、ミランというビッグ3に計6つのスクデットをもたらしたイブラヒモビッチだ。タイプは全く異なるものの、ともに21世紀の欧州サッカーを代表する超ワールドクラスである。
2トップは、そのトッティと並んでイタリアを代表する「10番」でありユベントスの顔でもあったアレッサンドロ・デル・ピエロ、そしてユーベ、インテル、ミランというビッグ3に計6つのスクデットをもたらしたイブラヒモビッチだ。タイプは全く異なるものの、ともに21世紀の欧州サッカーを代表する超ワールドクラスである。
監督はミランを率いて2度のCL制覇を成し遂げるなど、10年近い黄金時代を築いたカルロ・アンチェロッティで決まりだろう。2010年代に入ってミラン、ユベントスで6度のスクデットを勝ち取ったが、欧州のタイトルは手にしていないマッシミリアーノ・アッレーグリを凌いでいる。
欧州サッカーの頂点を争っていた2000年代当時のセリエAがいかに豪華だったかを物語るのは、このベスト11からパベル・ネドベド、アンドリー・シェフチェンコ、カカという3人のバロンドール受賞者を外さなければならなかったという事実だ。
もうひとつ特記すべきは、2006年のドイツ・ワールドカップを制したイタリア代表のメンバーが11人中8人を占める結果になったこと。これは当時のイタリア・サッカーがどれだけ質の高い選手を輩出していたかを示すと同時に、2010年代に入って以降たどった下降線を改めて浮き彫りにするものだ。
しかし近年は、育成年代のイタリア代表が国際大会で結果を残し、フェデリコ・キエーザ、ニコロ・ザニオーロ、ニコロ・バレッラといったワールドクラス候補を輩出するなど、再浮上の兆しも見えてきている。こうした新たなタレントが、5年後、10年後のロングタームベスト11に名を連ねることを期待しよう。
文●片野道郎
【著者プロフィール】
1962年生まれ、宮城県仙台市出身。1995年からイタリア北部のアレッサンドリアに在住し、翻訳家兼ジャーナリストとして精力的に活動中だ。カルチョを文化として捉え、その営みを巡ってのフィールドワークを継続発展させている。『ワールドサッカーダイジェスト』誌では現役監督とのコラボレーションによる戦術解説や選手分析が好評を博す。
欧州サッカーの頂点を争っていた2000年代当時のセリエAがいかに豪華だったかを物語るのは、このベスト11からパベル・ネドベド、アンドリー・シェフチェンコ、カカという3人のバロンドール受賞者を外さなければならなかったという事実だ。
もうひとつ特記すべきは、2006年のドイツ・ワールドカップを制したイタリア代表のメンバーが11人中8人を占める結果になったこと。これは当時のイタリア・サッカーがどれだけ質の高い選手を輩出していたかを示すと同時に、2010年代に入って以降たどった下降線を改めて浮き彫りにするものだ。
しかし近年は、育成年代のイタリア代表が国際大会で結果を残し、フェデリコ・キエーザ、ニコロ・ザニオーロ、ニコロ・バレッラといったワールドクラス候補を輩出するなど、再浮上の兆しも見えてきている。こうした新たなタレントが、5年後、10年後のロングタームベスト11に名を連ねることを期待しよう。
文●片野道郎
【著者プロフィール】
1962年生まれ、宮城県仙台市出身。1995年からイタリア北部のアレッサンドリアに在住し、翻訳家兼ジャーナリストとして精力的に活動中だ。カルチョを文化として捉え、その営みを巡ってのフィールドワークを継続発展させている。『ワールドサッカーダイジェスト』誌では現役監督とのコラボレーションによる戦術解説や選手分析が好評を博す。