湘南練習場に響いた怒声… 齊藤未月が語った同僚に掴みかかったワケと「本能」のプレー

カテゴリ:Jリーグ

佐藤亮太

2020年05月07日

齊藤にとって気持ちを乗せてプレーすることとは?

今季も開幕の浦和戦でスタメン出場。勝利には導けなかったが、今後のパフォーマンスに注目だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 ひとつ気になることがあった。気持ちを乗せてプレーすることは齊藤にとってどういうことなのか?その答えをシーズン開幕直前、ことしの2月中旬、直接、尋ねた。

 指揮官の言葉を引用しながら、質問を始めたが、その前に、そもそも齊藤はなぜ、あの時、指宿に突っかかってしまったのか?
「あの時はストレスだった。ケガで離れていて、チームも勝てず、自分に対して不満があって、他人に当たったこともあった。その気持ちをあの時、イブくん(指宿)が抑えてくれた」

 焦り。悔しさ。不甲斐なさ。歯がゆさ。あの諍いは、齊藤の気持ちを理解した指宿が受け止めようとしたことが分かる。

 では、気持ちを乗せてプレーすることとは何か? 齊藤は「本能」と答えた。
「悔しさとか……サッカーで起きたことは、サッカーでしか返すことはできない。それは昔からサッカーをやってきているので特別に意識していることではない」

 ただし、「本能」によってプレーするとはいえ、浮嶋監督が触れたようにプレーを見る限りは、怒りや悔しさに任せ、ただただ自分勝手にプレーしているようには見えない。


「でも、できるようになったのはホントに最近のこと。まだまだできていないけど、以前に比べれば、できるようになった。怒りのままにプレーしても良いことはなかったので、周りを見て、考えながらプレーするようになった。なぜ抑制してできるようになったのか?それはシンプルに経験から覚えたから」

 思いを乗せてプレーするのは本能――。

 馬入で、BMWスタジアムで、そして五輪の舞台で。自分の思い、誰かの思いをプレーに乗せ、齊藤未月が躍動する。

取材・文●佐藤亮太

【関連記事】
番記者が選ぶ、平成の湘南ベルマーレベスト11! 90年代に躍動した「暴れん坊」たちをメインに構成
“孤高のFW”石原直樹が意外にも「先生」と呼ばれていた仙台時代。新天地・湘南での立ち位置は?
「ロベカルかよ!」「同年代で断トツ」元市立船橋高のワッキーが振り返る、名良橋晃と名波浩とのマッチアップ
「CL余裕で優勝しそう」神戸所属ベルギー代表DF、過去の同僚で作った「俺のベスト11」が“豪華すぎ”と話題
【湘南】FW指宿に第一子長女が誕生「感謝しかありません」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ