【仲川輝人/この一枚】細やかな心遣いは、本物のプロの証拠だ

カテゴリ:Jリーグ

徳原隆元

2020年04月25日

内包する人間力にも、プロとしてのあるべき姿が

昨季のリーグ優勝を決めたFC東京戦後の仲川とマルコスのツーショット。得点王を分け合った両アタッカーの際立つ活躍が、タイトルを手繰り寄せた。写真:徳原隆元

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 また、ある試合で交代を命じられた時のことだ。バックスタンド側からピッチを出た仲川はベンチに戻る際、わざわざカメラマンの背後を通って撮影の邪魔にならないような配慮を見せたこともあった。

 人々から注目される存在であるサッカー選手には、ピッチ内での技術だけでなく、彼らが内包する人間力にも、プロとしてのあるべき姿が求められると思う。ピッチ以外での行動も、サッカー選手を評価する指標とされるはずだ。

 上記したエピソードは些細なことかもしれない。それでも、だ。仲川の報道陣に対する気配りは、“プロサッカー選手とはどうあるべきか”という思いの表われのひとつであり、その姿勢は実に清々しい。

 派手な外見と先鋭的なプレーからは想像しにくいかもしれないが、ときに細やかな心遣いを見せる仲川。心惹かれるのは、なにもクオリティの高い技術だけではない。人に対する心配りも魅力で、彼はまさに、本物のプロサッカー選手なのである。

取材・文・写真●徳原隆元
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