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新人獲得にJスカウト陣も困窮…未曽有の危機がプロ志望の最終学年世代に及ぼす影響とは?

カテゴリ:Jリーグ

松尾祐希

2020年04月16日

プロ入りを目指す選手はもちろん、進学希望の選手も夏のインターハイが中止されれば…

昨年は桐光学園の優勝に終わったインターハイ。今季は開催が危ぶまれている状況だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 感染拡大の地域差があり、高校年代では3月中旬まで各地で練習試合を実施してきた。大学年代でも3月下旬までトレーニングマッチを行なっていたため、選手をチェックする機会は少なからずあったとも話す。しかし、現在はそうした情報を入れる機会は一切なくなった。

 スカウト陣が一番気に掛けているのは、選手たちの未来である。「子どもたちが一番可哀想」と前述のスカウトが話すように、アピールする場がないことが最大の問題。特に影響を受けるのはボーダーラインにいる子どもたちで、昌平高の藤島崇之監督も「去年の選手権で活躍し、まだJクラブの練習に参加していない選手がうちにもいる。そのような選手が陽の目を見られないかもしれない」と頭を抱えている。

 昨季までにアピールに成功し、目を付けられていた選手は早々にピックアップされていく。しかし、今季の活躍や成長度合いによって見極められる選手たちや、最終学年で可能性を示す“隠れた逸材”たちがこのまま埋もれていく可能性が高い。さらにここから影響を及ぼすのは、次の進路を決める作業だ。

 例えば、高校年代では夏のインターハイでチームが収めた結果が大学の推薦に関わってくる。万が一中止になれば、大学側の判断材料がひとつ減ってしまう。もちろん、大学側も何らかの救済処置を考えるはずだが、例年通りに事が進まないのは明白だろう。“コロナ禍”が夏頃までに収束しなければ、早めにプロ行きを断念する選手が増える可能性もあり、大学の推薦枠を巡る競争がより激化したとしても不思議ではない。

 逆に大学生で生じる問題は、就職である。例年、一線級の選手がJ入りを決めた後に、次のボーダーラインにいる選手たちが進路を決めていく。特にJ3は10月以降にラストチャンスを生かした大学生を獲得していく傾向がある。しかし、新型コロナウイルスの影響で経済が悪化すれば、例年以上に就職活動が難しくなるのは想像に容易い。早々にプロ入りを断念し、一般企業への就職を決める選手も出てくるはずだ。
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