【インタビュー】スティーブン・ジェラード 「決断の理由」

カテゴリ:メガクラブ

ジェームズ・ピアース

2015年01月22日

「アンフィールドでリバプールと対戦するのは…」

アンフィールドは特別な場所。敵としてこのピッチに立つことはできない。 (C) Getty Images

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――今シーズンのリバプールは開幕から不調だ。これも退団の決断を後押しした要因のひとつ?
 
「ノー。成績はまったく関係ない。僕はそういうタイプの人間じゃないからね」
 
――スティーブンには奥さんがいて、幼い女の子が3人いる。決断するうえで、家族のことも考えたはずだ。
 
「もちろんさ。リバプールの街を離れるのは、家族にとってもいい経験になると思う。新しい国で生活し、異なった文化に触れたり、これまでと違う日常を送る。そう考えるだけで、ワクワクするんだ。子供たちにとっても貴重な経験になるはずさ。外出しても誰にも気づかれない生活は、きっと良いものだろうね」
 
――新天地はアメリカになるんだよね? アメリカを選んだ理由は?(1月7日にロサンゼルス・ギャラクシーへの移籍が正式に決定)
 
「国内、ヨーロッパ、アジア、そしてアメリカ。本当にたくさんの国や地域のクラブからオファーが届いたけど、リバプールを離れると決めた時点で、プレミアリーグだけじゃなく、ヨーロッパのクラブではプレーできないと考えていた。アンフィールド(リバプールの本拠地)でリバプールと対戦するのは避けたかったからね、絶対に。
 
 それにヨーロッパのビッグクラブでプレーしたいなら、わざわざリバプールを離れる理由がない。僕が求めていたのは、そういう変化じゃなかった。アメリカとイギリスは、ライフスタイルも違えば文化も違う。僕と家族にとっては、魅力的なオプションだったんだ」
 
――MLSのシーズンは12月で終了するけど、オフにレンタルでリバプールに復帰する。そんな展開も考えられるのかな?
 
「レンタルの可能性なんて考えてもみなかった(苦笑)。まあ、否定も肯定もしないよ。オフの期間にリバプールに戻って、チームのみんなと一緒にトレーニングできるなら、ぜひ実現したい。もちろん、正式に復帰するかどうかは別の話だ。第一、僕に決定権があるわけじゃないしね」
 
――コーチ兼任のオファーがあったら残留していたはずだって、一部にはそんな声もあるようだけど、本人としてはどう?
 
「正直、関係なかったと思う。コーチに関しては、まだまだ準備不足だからさ。C級ライセンスを取得したばかりで、1月下旬からようやくUEFAのB級ライセンス取得コースを始めるところでね。僕がコーチや助監督、あるいは監督の仕事を引き受けるのは、指導者としてチームに貢献できると確信した時だけさ。アメリカにいる間にコーチングのスキルをもっと学んで、これからの2年間で資格を取得したいとは考えているよ。
 
 本音を言えば、監督業には興味がある。叶えたい夢のひとつ言ってもいい。引退後、いつかまたリバプールのために尽くせる機会がくれば、それは幸せなことだよね。望んでいないのは、現役時代の功績やネームバリューでポストを与えられること」
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