「湘南はは若いし、選手はサッカーに真面目で素直だけどそれだけでは勝てない」
当時の仙台は新布陣を経験した選手はほとんどおらず、石原の言葉を借りれば、“ゼロからのスタート”だった。不安のまま、手応えの無いまま、キャンプが終わり、シーズンが開幕。心配をよそにリーグ5節までは3勝2敗とまずまずの滑り出しだったが、6節、アウェー浦和戦では0-7の大敗。その後、黒星が先行するようになった。
「それまではあんまりみんなの前で何かを発信するタイプじゃなかった。でも……」石原は強く危機感を抱いた。「大敗の後も失点を振り返らないまま、どうやって改善するの?と。迷ったままですぐ試合が来て、また同じことの繰り返しになる」。石原はチームメイトを集め、試合の映像を見せ、新しい戦術の浸透と共有を促した。一見、クールに見える石原の熱心な姿がメディアを通じ、サポーターに伝わり、先生と呼ばれるようになったと推察できる。
「久々にこのスタジアムで楽しむプレーができた。でも結果がすべて。次につなげたい」
浦和戦後の石原の言葉には、手応えと悔しさがあった。
「それまではあんまりみんなの前で何かを発信するタイプじゃなかった。でも……」石原は強く危機感を抱いた。「大敗の後も失点を振り返らないまま、どうやって改善するの?と。迷ったままですぐ試合が来て、また同じことの繰り返しになる」。石原はチームメイトを集め、試合の映像を見せ、新しい戦術の浸透と共有を促した。一見、クールに見える石原の熱心な姿がメディアを通じ、サポーターに伝わり、先生と呼ばれるようになったと推察できる。
「久々にこのスタジアムで楽しむプレーができた。でも結果がすべて。次につなげたい」
浦和戦後の石原の言葉には、手応えと悔しさがあった。
そして、今の湘南についてこう話した。
「このチームは若いし、選手はサッカーに真面目で素直だけどそれだけでは勝てない。勢いだけじゃなく、メリハリをつけたほうが良い。新しく経験のある選手が入ってきたので伝えられれば」
仙台時代、危機感から図らずも買って出た「先生」という役割。湘南では「先生」か、それとも「孤高のFW」か。
石原直樹18年目のシーズンが始まった。
取材・文●佐藤亮太(レッズプレス!!)