鍵を握るのがパリSGとの契約更新
リヨンの会長の部分は半ばジョーク。オラス会長は自クラブに不利になると見るや、リーグスケジュールなどでうんざりするほど抗議することで知られているためだ。それより注目すべきは、ギマラエスの契約に言及した点だ。
エムバペは現在、パリSGと契約更新をめぐって交渉中。最近の報道では、どうもこれが停滞しているとされる。
そのため、エムバペがモンペリエ戦で途中交代に怒った際も、「すわ、夏にもレアル移籍か!」の憶測が流れた。だが翌日には、「契約更新交渉が進捗していないのは、トゥヘル監督との関係のせいではない」との報道が伝えられた。誰のコメントかは明かされなかったが、おそらく信頼できる筋からの情報だ。
となると何が交渉膠着の原因か? エムバペは基本的にカネにはこだわらない。そこで注目されてくるのが、オリンピック出場問題だ。
エムバペはフランス・エスポワール代表がオリンピック出場を決めたその瞬間、直ちにソーシャルネット上にハートマークを流した。そのときから、「東京に行きたい!」と強く思っていることは、周知の事実になっている。五輪代表のために力にないたいと思うのは、彼のまっすぐな性格からみても野心の大きさからみても納得できる。
エムバペは現在、パリSGと契約更新をめぐって交渉中。最近の報道では、どうもこれが停滞しているとされる。
そのため、エムバペがモンペリエ戦で途中交代に怒った際も、「すわ、夏にもレアル移籍か!」の憶測が流れた。だが翌日には、「契約更新交渉が進捗していないのは、トゥヘル監督との関係のせいではない」との報道が伝えられた。誰のコメントかは明かされなかったが、おそらく信頼できる筋からの情報だ。
となると何が交渉膠着の原因か? エムバペは基本的にカネにはこだわらない。そこで注目されてくるのが、オリンピック出場問題だ。
エムバペはフランス・エスポワール代表がオリンピック出場を決めたその瞬間、直ちにソーシャルネット上にハートマークを流した。そのときから、「東京に行きたい!」と強く思っていることは、周知の事実になっている。五輪代表のために力にないたいと思うのは、彼のまっすぐな性格からみても野心の大きさからみても納得できる。
ただ、いくらエムバペでも、休みなくビッグコンペティションを戦い続ければ、疲労蓄積で怪我するリスクも大きくなる。EURO2020に続いて、東京でのオリンピックにも出場となれば、その後の休息が欠かせないだろう。そうなれば、来シーズン開幕時をどう管理するか、クラブとしては頭が痛い問題である。一方で、パリSGのイメージアップに役立つ可能性も高い。
つまり、ルグラエット会長は、ギマラエスの契約内容を例に挙げることで、エムバペの契約にもオリンピック出場を認める条項を盛り込んで更新してやるべきだ、とパリSGにメッセージを発したともとれる。
この発言を受けてフランスでは、さっそく議論が噴出。13日夜のTV討論では、「パリはオリンピック出場を条件に契約更新を迫れる」、「いや、エムバペは、まともにバカンスもとれていない。怪我することになる。オリンピック出場は美しい話だが、選手のためにクラブは休みを与えるべきだ」、「休みならシーズン開幕時にずらしてとらせればいい。滅多にないチャンスなのだから出場させてやるべき」と白熱した。
さて、パリSGのレオナルドSDはどう出るのか? エムバペとフランス代表、パリSGの駆け引きに、いよいよ拍車がかかってきた。
取材・文●結城麻里
text by Marie YUUKI