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我慢の限界に達したメッシが放った強烈な一言――そこには意を決した姿があった【現地発コラム】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2020年02月13日

普段は口数が少ないメッシがインスタグラムで反論

 アビダルはバルサのテクニカル・ディレクターだ。その強化部門のトップが選手たちのプロ意識の欠如を指摘したのだ。本来フロントと現場の橋渡し役を果たすべき人間が、デリカシーのない発言でクラブ内外を巻き込む内紛騒動を起こした。

 そこでメッシが立ち上がった。チームの攻撃をほぼ一手に引き受けているうえに、前監督解任の緊急事態を招いた責任まで押し付けられ、我慢の限界に達したのだった。普段は口数が少ない彼が、自身のインスタグラムを通して強い口調で反論を展開した。そこにはキャプテンという立場を隠れ蓑にすることのない、意を決した姿があった。

 メッシは長年の経験で自らの沈黙が周囲に不安を与えることを熟知している。同時に自らが放つ言葉が持つ発信力の強さも自覚している。今回もこのメッセージがクラブに激震を走らせた。
 
 アビダルは当面は続投することになったが、彼もいつもの政治的判断で事態の鎮静化を図ったジョゼップ・マリア・バルトロメウ会長も今回の一件で無傷では済まされないだろう。

 混迷続きのバルサは選手たちのタレントによって支えられている。メッシはこれからも変わらずにチームを牽引し続けるだけだ。

文●ホルヘ・バルダーノ
翻訳:下村正幸

【著者プロフィール】
ホルヘ・バルダーノ/1955年10月4日、アルゼンチンのロス・パレハス生まれ。現役時代はストライカーとして活躍し、73年にニューウェルズでプロデビューを飾ると、75年にアラベスへ移籍。79~84年までプレーしたサラゴサでの活躍が認められ、84年にはレアル・マドリーへ入団。87年に現役を引退するまでプレーし、ラ・リーガ制覇とUEFAカップ優勝を2度ずつ成し遂げた。75年にデビューを飾ったアルゼンチン代表では、2度のW杯(82年と86年)に出場し、86年のメキシコ大会では優勝に貢献。現役引退後は、テネリフェ、マドリー、バレンシアの監督を歴任。その後はマドリーのSDや副会長を務めた。現在は、『エル・パイス』紙でコラムを執筆しているほか、解説者としても人気を博している。

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙に掲載されたバルダーノ氏のコラムを翻訳配信しています。
 
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