「ほぼジムに行っていないのに…」
ファン・ダイクの身体については、吉田も19年5月に英紙『サン』のインタビューで「彼はほぼジムに行くことがないのに、強くて速い」とコメントしていたのが思い出される。木谷氏も次のように続ける。
「筋トレをあまりせずに、あそこまで仕上がっているのは“エグい”です。日本人だったら、ありえません。そこは生物学的に仕方ない部分ですが。なんと言いますか、出来上がっている身体なんですよ。
触ってみたときに『この選手の真の能力はまだ30パーセント眠っている』と感じることもありますが、ファン・ダイクの場合は引き出せる余地があまりに少なかった。
感覚的な話になってしまいますが。もちろん、僕らトレーナーが手を加えれば多少良くなるとは思います。ただ、高が知れているでしょうね。悔しいですけど。何もせずしてトップレベルのパフォーマンスを出せる選手。とても稀なタイプです」
「筋トレをあまりせずに、あそこまで仕上がっているのは“エグい”です。日本人だったら、ありえません。そこは生物学的に仕方ない部分ですが。なんと言いますか、出来上がっている身体なんですよ。
触ってみたときに『この選手の真の能力はまだ30パーセント眠っている』と感じることもありますが、ファン・ダイクの場合は引き出せる余地があまりに少なかった。
感覚的な話になってしまいますが。もちろん、僕らトレーナーが手を加えれば多少良くなるとは思います。ただ、高が知れているでしょうね。悔しいですけど。何もせずしてトップレベルのパフォーマンスを出せる選手。とても稀なタイプです」
昨シーズンはチャンピオンズ・リーグを制して欧州王者に輝いたリバプール。ただ、2年前にユルゲン・クロップ監督がファン・ダイクを獲得した最大の理由は、悲願のプレミアリーグ制覇を果たすためだ。
23試合を終えた今シーズンは、ここまで22勝1分。いまだ無敗を維持し、2位マンチェスター・シティに勝点16差をつけて首位を独走している。
リバプールのバックラインに絶対不可欠になった「人類最強の男」が、クラブのレジェンドであるスティーブン・ジェラードでさえも叶えられなかった至上命題である「正真正銘の名門復活」、つまり30年ぶりの国内リーグ制覇へと、リバプールを導くことになりそうだ。
文●松澤浩三