“欧州最高のCB”に賛辞が相次いでいる。

　現地時間８月29日にモナコで行なわれた式典において、リバプールのフィルジル・ファン・ダイクが、昨シーズンのUEFA欧州最優秀選手賞に手にした。

　ファイナリストとなっていたクリスチアーノ・ロナウドとリオネル・メッシというサッカー界の２大スターを退けて栄えある賞を手にしたファン・ダイクは、プレミアリーグ、チャンピオンズ・リーグ（CL）、国際Aマッチとあらゆるコンペティションで安定したパフォーマンスを披露。CLを制覇したレッズのディフェンスリーダーとして絶対的な存在感を放った。

　そんな28歳のオランダ代表CBの才能を引き上げたのは、2017年１月にサウサンプトンから当時のDF史上最高額となる7500万ポンド（約108億7500万円）での獲得を進言したリバプールの“熱血監督”ユルゲン・クロップだろう。

　クロップは、ファン・ダイクのUEFA欧州最優秀選手賞を受け、地元紙『LiverPool Echo』の取材に対して、「本当に素晴らしいことだよ」とコメントした。

「私は、フィルジル・ファン・ダイクという男が大好きだよ。他の選手たちをも成長させるあの能力は、優れた選手だけが持っているものだ」

　さらに、自らが獲得を望んだ“愛弟子”を改めて評価した。

「フィジカル的に強く、とてもとても速く、テクニックにも優れたセンターバックが隣にいてくれたら、隣にいるどんな選手も恩恵を受けられるはずだろ？ ファン・ダイクはまさにそんな選手なんだ。私は彼がワールドクラスのセンターバックになると期待していた。だからこそ、あれだけの額を支払ったのさ」

　クロップからの賛辞を受けたファン・ダイク。UEFA欧州最優秀選手賞を受賞した際に「僕の望みだけで、叶うものではないけど、バロンドールを獲るためにもっとハードワークをするだけだよ」と語っていた謙虚な28歳は、この先、どのようなキャリアを歩んでいくだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部