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青森山田、4戦4発の怪物ルーキー・松木玖生は、なぜ1年生から選手権の舞台で大活躍できたのか?

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2020年01月13日

「春から夏にかけて筋力トレーニングをやりすぎて、身体が動かない状況になっていた」

帝京長岡戦では1得点をマーク。初戦後には「5点は決めたい」と話していた目標に、あと1点と迫った。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 松木が青森山田の門を叩いたのは今から4年前。北海道の室蘭から越境し、中等部に進学した。その当時からメンタルの強さは持ち合わせており、1年次からトップチームでプレー。2年生になる頃には主力に定着し、夏の全国中学校選手権大会では優勝に貢献。当時からフィジカル能力は図抜けており、相手を弾き飛ばす強さとサッカーセンスの良さは際立っていた。

 3年生ではキャプテンを務めるのと同時に、高等部の試合にも出場。Bチームが参戦するプリンスリーグ東北で経験を積み、自身の成長につなげた。

 迎えた今年の春。正式に高等部の一員になると、入学前からトップチームに帯同した。与えられた背番号は7番。郷家友太(現ヴィッセル神戸)、檀崎竜孔(現コンサドーレ札幌)らが2年次に付けた出世番号を背負い、レギュラーに定着した。

 しかし、夏まではそうした期待に応えられず、インターハイは3回戦で敗退。ただし、そんな状況にも本人に焦りはなかったという。“大人仕様”の身体作りに励んでいたからだ。

「春から夏にかけては筋力トレーニングをやりすぎて、身体が動かない状況になっていた。だけど、(フィジカル面が)冬にかけて出来上がった。体重も増やして。なおかつアジリティが落ちないように意識していたんです」

 自発的にウェイトトレーニングなどで体幹を強化。食事面も見直し、寮で提供されるおかずとお茶碗3杯のお米に加え、自ら用意したサラダと肉を追加で摂取した。その効果で体重は約5kgアップ。身体付きも春先とは比べものにならいないほど、分厚くなった。インターハイ前までは急激な肉体の変化に付いていけなかったが、秋以降は持てる力を発揮。スムーズに身体を動かす術を覚え、この選手権でも堂々たるプレーを見せている。

 地道に積み重ねられるのも、メンタルの強さがあるからこそ。その姿勢があれば、さらなる成長を予感させる。

 残すは静岡学園とのファイナルのみ。大一番で背番号7はどんなパフォーマンスを見せるのか。

「1年前に想像していたのは圧倒して勝つこと。自分が3点ぐらいとって、チームを勝たせたい。自分を主役で考えているんですよね」

 1年前、松木は決勝をスタンドから観戦し、来年は自分がこの舞台で活躍することを考えていた。自らが思い描いた試合にできるのか。怪物ルーキーの一挙手一投足に注目だ。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

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