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青森山田、4戦4発の怪物ルーキー・松木玖生は、なぜ1年生から選手権の舞台で大活躍できたのか?

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2020年01月13日

自他ともに認めるメンタルの強さが成長の伸びしろになる

1年生ながら、松木は周囲に少しも物怖じすることはない。帝京長岡戦では、強烈な叱咤激励も。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 末恐ろしい1年生だ。

 ピッチに立てば、先輩たちに意見を言う。悪いプレーがあれば、喝を入れるのも苦にしない。振る舞いはまるでルーキーには思えないほど、堂々としていた。

 1月13日に決勝を迎える高校サッカー選手権。青森山田は11日の準決勝で帝京長岡を2−1で下し、連覇に王手を掛けた。武田英寿(3年/浦和レッズ入団内定)や藤原優大(2年)と並び、チームを牽引しているのが松木玖生(1年)だ。

 4-2-3-1のボランチ、あるいは4−1−4−1でインサイドハーフを務める1年生は、全4試合に出場して4得点の活躍。米子北との2回戦では先制弾を奪い、富山一との3回戦では2ゴールをねじ込んだ。また、守備面での貢献度も高く、球際の強さは別格。ボールに対する嗅覚も抜群で、対等に渡り合う姿からは風格すら感じさせる。

 その良さが全て出たのが、帝京長岡との準決勝だ。守備面で“らしさ”を見せたのは、前半37分の場面。ゴール前の混戦から帝京長岡の酒匂駿太(2年)にシュートを放たれると、1本目は GK佐藤史騎(3年)が防いだ。しかし、こぼれ球を拾われ、再び酒匂にシュートを放たれてしまう。ここで立ちはだかったのが松木だ。事前に危険を察知し、とっさの判断でカバーリング。ゴールライン上で見事にクリアし、チームのピンチを救った。

 次に魅せたのは攻撃面。後半2分に2列目からゴール前に駆け上がり、ペナルティエリアに侵入。右クロスに合わせると、冷静に左足でシュートをねじ込んだ。

 技術、フィジカルの強さ、サッカーセンス。いずれも1年生とは思えない力を見せており、プレーヤーとしての完成度は高い。

 そうした早熟な選手に懸念されるのは今後の伸びしろの幅だが、松木にはまだまだ成長の余地がありそうだ。何故ならば、この1年生MFには相当なメンタリティの強さがあるからだ。今大会中に黒田監督が聞かれる度に「メンタルの強さが良い」と太鼓判を推し、本人も自らの武器を「精神的な強さ」にあると話している。

 実際にこの準決勝でも前半37分に決定機を防いで「よっしゃー」と雄叫びを上げると、「もっとやらないとダメだ」と仲間を叱咤。伝え足りないと感じると、ハーフタイムにも同様の言葉を掛けてチームを鼓舞した。

 1年生で自らの言葉でチームを奮い立たせる選手はそういないだろう。そうしたハートの強さが、彼の成長を支えているのは確かだ。
 
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