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南野拓実はリバプールの戦術にフィットできるか? 現役イタリア人監督が診断!「1、2年後には…」

カテゴリ:メガクラブ

ロベルト・ロッシ

2020年01月04日

なぜクロップは南野獲得を望んだのか?

ザルツブルク時代にハイインテンシティーのサッカーを経験。その点も獲得の一因となった。(C)Getty Images

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 ユルゲン・クロップ監督が南野の獲得を望んだのは、ダイナミズム、高いフィジカル能力(スピードとクイックネス、持久力)とテクニック、コレクティブな戦術の中で機能できるインテリジェンスといった、リバプールのプレーモデルへの適性が非常に高い資質を備えたプレーヤーだから、というのが最大の理由だろう。

 ヨーロッパと世界の頂点を争うメガクラブで、厳しいプレッシャーと競争に晒された時に、本来の実力を安定的に発揮できるパーソナリティーを備えているかどうかは、現時点では評価が不可能な部分。今後プレーヤーとしてどれだけのレベルに到達できるかは、リバプールという環境の中でどこまで本来の力を発揮できるかで決まるだろう。

 リバプールでは、3トップの全ポジションに対応できるが、資質とプレースタイルから見て共通点が多いロベルト・フィルミーノの控えという位置づけが出発点になるだろう。

 南野もまたフィルミーノと同様、最前線に常駐せずに2ライン間に下がったりサイドに流れたりしてサディオ・マネやモハメド・サラー、あるいは2列目から飛び出してくるMFが使うスペースを作りつつ、自身もパスを引き出してそこから効果的な仕掛けやアシストを繰り出す「偽の9番」にして「前線のレジスタ」となり得るクオリティーを備えている。
 
 さらに、どうしてもゴールが必要な状況では、1列下がったインサイドハーフとしても機能できる。ちょうどアレックス・チェンバレンが担っているような、引いて守りを固めた相手をこじ開けるためのオプションだ。

 経験と実績から見て、前線の3トップはひとつ上のカテゴリーにいるだけに、当初は控えからのスタートになるだろう。しかし難易度の低い試合から徐々に出場機会を得て、そこで持てる力を存分に発揮して実績を積み重ね、さらに成長していくことを通じて、1、2年後にはレギュラーを脅かす存在になる可能性は十分にある。

 まずは新しい環境に適応し、与えられたチャンスを逃さずに活かすところからのスタートだろう。

分析●ロベルト・ロッシ
取材・構成●片野道郎

●分析者プロフィール
ロベルト・ロッシ/1962年3月16日生まれのイタリア人監督。MFだった現役時代は、チェゼーナの育成部門でアリーゴ・サッキ(元イタリア代表監督)に、ヴェネツィアではアルベルト・ザッケローニ(元日本代表監督)に師事。99年に引退し、01~08年はラツィオやインテルなどでザッケローニのスタッフ(コーチ兼スカウト)を務める。その後は独り立ちして下部リーグの監督を歴任。19年1月からチェゼーナ女子(セリエB)の指揮官を務める。『ワールドサッカーダイジェスト』ではチーム戦術やプレーヤーの分析が好評を博している。
 
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