今シーズンのJリーグ屈指の名勝負と言えば…
●U-22日本代表のブラジル撃破
その久保が期限付き移籍したマジョルカで奮闘していた今秋、地球の裏側ではU-22日本代表が大金星を挙げた。U-22ブラジル代表を3−2と撃破したのだ。五輪代表とはいえ、まさか敵地でブラジルを撃破する日が訪れようとは……。
この勝利がいかに価値のあるものかだったかは、次のような理由からだ。ひとつは前述したように敵地だったこと。もうひとつは、ブラジルはこの世代のベストメンバーを揃えていたこと。実はこの4か月前にも両チームはトゥーロン国際大会の決勝で顔を合わせている。このときはPK戦の末にブラジルが勝利したものの、接戦だったためにブラジルは日本をかなり警戒していた。そのうえで日本が勝利を飾ったのだ。
しかも、先制点を奪ったのはブラジルだった。ところが、若き日本代表が3点を連取してひっくり返すのだ。それもすべてが豪快なミドルシュートで。さらに個人的な話をすると、この試合を取材するために日本からやって来た取材者は、僕だけだった。それもあって、とても印象深いゲームになった。
●ヴィッセル神戸のファンマ・リージョ退任
青天の霹靂といえば、ヴィッセル神戸の「ファンマ」こと、フアン・マヌエル・リージョ監督の電撃退任にも衝撃を受けた。もちろん、開幕前に元スペイン代表FWのダヴィド・ビジャを獲得したときには興奮を覚えたが、指揮官の退任劇にはある意味、それ以上のインパクトがあった。
この時点でリーグ戦3勝1分3敗。望んでいた成績ではなかったかもしれないが、決して悪い数字ではない。辞任の本当の理由は今となっては“藪の中”だが、その時点で神戸スタイル確立のチャレンジが始まったばかりだった。個人的にも、かれこれ20年近く前から惹かれる監督だっただけに、驚きとともに失望感が少なくなかった。
●川崎フロンターレ×名古屋グランパスの名勝負
4つ目に挙げるのは、名勝負という意味での衝撃。それは5月17日の川崎フロンターレ対名古屋グランパス戦。かつて風間八宏監督の指導を仰いだチームと、今まさに学んでいるチームの対戦だ。足もとの技術を磨きに磨いた両者が流麗なパスワークと苛烈なプレッシングを応酬した90分は、一瞬たりとも目が離せない展開だった。
とりわけボランチの大島僚太を中心に、名古屋のハイプレスをかわした29分の川崎のパスワークは、今もはっきりと脳裏に焼き付いているほど。一連の攻防の際のスタジアムの雰囲気は、空気がピンと張り詰めるような、固唾を呑んで見守るという表現がぴったりだった。風間監督が名古屋を去った今、まさに幻のゲームとなった。
その久保が期限付き移籍したマジョルカで奮闘していた今秋、地球の裏側ではU-22日本代表が大金星を挙げた。U-22ブラジル代表を3−2と撃破したのだ。五輪代表とはいえ、まさか敵地でブラジルを撃破する日が訪れようとは……。
この勝利がいかに価値のあるものかだったかは、次のような理由からだ。ひとつは前述したように敵地だったこと。もうひとつは、ブラジルはこの世代のベストメンバーを揃えていたこと。実はこの4か月前にも両チームはトゥーロン国際大会の決勝で顔を合わせている。このときはPK戦の末にブラジルが勝利したものの、接戦だったためにブラジルは日本をかなり警戒していた。そのうえで日本が勝利を飾ったのだ。
しかも、先制点を奪ったのはブラジルだった。ところが、若き日本代表が3点を連取してひっくり返すのだ。それもすべてが豪快なミドルシュートで。さらに個人的な話をすると、この試合を取材するために日本からやって来た取材者は、僕だけだった。それもあって、とても印象深いゲームになった。
●ヴィッセル神戸のファンマ・リージョ退任
青天の霹靂といえば、ヴィッセル神戸の「ファンマ」こと、フアン・マヌエル・リージョ監督の電撃退任にも衝撃を受けた。もちろん、開幕前に元スペイン代表FWのダヴィド・ビジャを獲得したときには興奮を覚えたが、指揮官の退任劇にはある意味、それ以上のインパクトがあった。
この時点でリーグ戦3勝1分3敗。望んでいた成績ではなかったかもしれないが、決して悪い数字ではない。辞任の本当の理由は今となっては“藪の中”だが、その時点で神戸スタイル確立のチャレンジが始まったばかりだった。個人的にも、かれこれ20年近く前から惹かれる監督だっただけに、驚きとともに失望感が少なくなかった。
●川崎フロンターレ×名古屋グランパスの名勝負
4つ目に挙げるのは、名勝負という意味での衝撃。それは5月17日の川崎フロンターレ対名古屋グランパス戦。かつて風間八宏監督の指導を仰いだチームと、今まさに学んでいるチームの対戦だ。足もとの技術を磨きに磨いた両者が流麗なパスワークと苛烈なプレッシングを応酬した90分は、一瞬たりとも目が離せない展開だった。
とりわけボランチの大島僚太を中心に、名古屋のハイプレスをかわした29分の川崎のパスワークは、今もはっきりと脳裏に焼き付いているほど。一連の攻防の際のスタジアムの雰囲気は、空気がピンと張り詰めるような、固唾を呑んで見守るという表現がぴったりだった。風間監督が名古屋を去った今、まさに幻のゲームとなった。