残留が規定路線なのは――。
ウカシュ・ピシュチェク(ポーランド代表/DF)
移籍の可能性:中
怪我の影響でかつての凄みは失われた印象もあるが、右SBとしていまだ世界屈指のクオリティーを誇り、複数のメガクラブの興味を引いている。29歳という年齢を考慮すれば、最後のステップアップの機会として来夏に移籍を決意しても不思議はない。
ただ、このポジションは頼れる2番手が不在で、ピシュチェクが臀部の負傷で前半戦を棒に振った昨シーズンは、サイドアタッカーが本職のグロスクロイツでまかなうほかなかった。代役たりうる人材を確保するまでは、クラブが放出を容認しないはずだ。
ピエール=エメリク・オーバメヤン(ガボン代表/FW)
移籍の可能性:小
FW陣のなかで、最もクロップ監督の信頼が厚い。CFのファーストチョイスで、サイドアタッカーでも違いを生み出せる貴重な存在だ。イタリアの複数のクラブが触手を伸ばしているが、現状ではレバンドフスキの穴を埋めうる唯一の選手で、ドルトムント側の徹底抗戦が予想される。
ケビン・グロスクロイツ(ドイツ代表/MF)
移籍の可能性:小
プロ契約前は本拠地ジグナル・イドゥナ・パルクのゴール裏に通った生粋のドルトムントっ子で、チームに対する愛情は深い。移籍の噂が浮上しているのはこのところ先発を外れる機会が増え、国外のクラブが獲得に興味を示しているから。とはいえ、それだけの理由で退団に踏み切るとは思えない。残留が既定路線だろう。
マルセル・シュメルツァー(ドイツ代表/DF)
移籍の可能性:特大
昨シーズン途中に定位置を若手のドゥルムに奪われ、故障で出遅れた今シーズンも状況は好転していない。それでも、左SBとしては国内有数のタレントで、メガクラブでも十分にレギュラーを張れるだろう。
本人はドイツ代表への返り咲きを目指しており、出場機会が見込める環境で再起を図るシナリオは想定できる。ドゥルムが成長したいま、ドルトムントが売却を拒むとも思えない。新天地として最適なのは、左SBに絶対的なレギュラーがいないリバプールか。
ユルゲン・クロップ監督
2015年中の退任はありえるのか?
降格圏の17位に沈み、来シーズンのCL出場権を獲得するのはかなり難しい状況だ。それでも、チームに数々の栄光をもたらしたクロップ監督に対するサポーターやフロントの信頼は厚く、批判の声はほとんど聞こえてこない。
ここにきてクロップの身辺が騒がしくなっているのは、あるインタビューで「プレミアリーグに惹かれている」と明かしたからだ。この発言を、ヴァツケCEOが快く思っているはずがない。固い絆で結ばれた両者の関係に亀裂が生じれば、来夏の退任はありえるだろう。
また以前から公言しているように、クロップはドイツ代表監督の座に興味を示してもいる。来夏の可能性は低いが、レーブ監督との契約が切れる16年夏に新たな挑戦に踏み切るかもしれない。
文:マルクス・バーク
翻訳:円賀貴子
マルクス・バーク
地元のドルトムントに太いパイプを持つフリージャーナリストで、ドイツ第一公共放送のウェブ版のドイツ代表番としても活躍中。ブンデスリーガにとどまらず、国外のリーグも幅広くカバーする。1967年7月8日生まれ。
移籍の可能性:中
怪我の影響でかつての凄みは失われた印象もあるが、右SBとしていまだ世界屈指のクオリティーを誇り、複数のメガクラブの興味を引いている。29歳という年齢を考慮すれば、最後のステップアップの機会として来夏に移籍を決意しても不思議はない。
ただ、このポジションは頼れる2番手が不在で、ピシュチェクが臀部の負傷で前半戦を棒に振った昨シーズンは、サイドアタッカーが本職のグロスクロイツでまかなうほかなかった。代役たりうる人材を確保するまでは、クラブが放出を容認しないはずだ。
ピエール=エメリク・オーバメヤン(ガボン代表/FW)
移籍の可能性:小
FW陣のなかで、最もクロップ監督の信頼が厚い。CFのファーストチョイスで、サイドアタッカーでも違いを生み出せる貴重な存在だ。イタリアの複数のクラブが触手を伸ばしているが、現状ではレバンドフスキの穴を埋めうる唯一の選手で、ドルトムント側の徹底抗戦が予想される。
ケビン・グロスクロイツ(ドイツ代表/MF)
移籍の可能性:小
プロ契約前は本拠地ジグナル・イドゥナ・パルクのゴール裏に通った生粋のドルトムントっ子で、チームに対する愛情は深い。移籍の噂が浮上しているのはこのところ先発を外れる機会が増え、国外のクラブが獲得に興味を示しているから。とはいえ、それだけの理由で退団に踏み切るとは思えない。残留が既定路線だろう。
マルセル・シュメルツァー(ドイツ代表/DF)
移籍の可能性:特大
昨シーズン途中に定位置を若手のドゥルムに奪われ、故障で出遅れた今シーズンも状況は好転していない。それでも、左SBとしては国内有数のタレントで、メガクラブでも十分にレギュラーを張れるだろう。
本人はドイツ代表への返り咲きを目指しており、出場機会が見込める環境で再起を図るシナリオは想定できる。ドゥルムが成長したいま、ドルトムントが売却を拒むとも思えない。新天地として最適なのは、左SBに絶対的なレギュラーがいないリバプールか。
ユルゲン・クロップ監督
2015年中の退任はありえるのか?
降格圏の17位に沈み、来シーズンのCL出場権を獲得するのはかなり難しい状況だ。それでも、チームに数々の栄光をもたらしたクロップ監督に対するサポーターやフロントの信頼は厚く、批判の声はほとんど聞こえてこない。
ここにきてクロップの身辺が騒がしくなっているのは、あるインタビューで「プレミアリーグに惹かれている」と明かしたからだ。この発言を、ヴァツケCEOが快く思っているはずがない。固い絆で結ばれた両者の関係に亀裂が生じれば、来夏の退任はありえるだろう。
また以前から公言しているように、クロップはドイツ代表監督の座に興味を示してもいる。来夏の可能性は低いが、レーブ監督との契約が切れる16年夏に新たな挑戦に踏み切るかもしれない。
文:マルクス・バーク
翻訳:円賀貴子
マルクス・バーク
地元のドルトムントに太いパイプを持つフリージャーナリストで、ドイツ第一公共放送のウェブ版のドイツ代表番としても活躍中。ブンデスリーガにとどまらず、国外のリーグも幅広くカバーする。1967年7月8日生まれ。