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史上最大の勝点差でバイエルンが「秋の王者」 キッカー誌平均採点トップはロッベン! 内田、香川は何位?【ブンデスリーガ前半戦総括】

カテゴリ:ワールド

遠藤孝輔

2014年12月24日

内田は全体39位、SBの中では堂々の1位。

攻守に渡る安定感がとにかく際立っていた内田。平均採点3.15は日本人でトップ、サイドバックでも堂々のトップだ。 (C) Getty Images

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 一方、ブンデスリーガ史上最多となる13人が前半戦のピッチに立った日本人プレーヤーのランキングは以下のとおり。
 
39位 内田篤人(シャルケ/DF) 3.15
73位 岡崎慎司(マインツ/FW) 3.34
129位 乾 貴士(フランクフルト/MF) 3.64
130位 長谷部 誠(フランクフルト/MF) 3.65
153位 香川真司(ドルトムント/MF) 3.77
172位 清武弘嗣(ハノーファー/MF) 3.85
183位 酒井宏樹(ハノーファー/DF) 3.91
198位 細貝 萌(ヘルタ・ベルリン/MF) 4.07
200位 酒井高徳(シュツットガルト/DF) 4.13
― 大迫勇也(ケルン/FW) 4.00
― 原口元気(ヘルタ・ベルリン/MF) 4.08
― 長澤和輝(ケルン/MF) 採点なし
― 丸岡 満(ドルトムント/MF) 採点なし
※大迫、原口は採点が付いた試合が少なく、ランキングの選外。
 
 トップの内田は全体の39位に留まっているものの、SBを主戦場としていた選手の中では堂々の1位。不安定だったシャルケのDF陣にあって、攻守両面におけるパフォーマンスの波がきわめて小さく、イェンス・ケラー前監督に続き、ロベルト・ディ・マッテオ現監督からも重宝されている。
 
 90分を通してフルスプリントできる驚異のスタミナや献身性に加え、高精度のクロスやフィード、水際での身体を張った守備も特筆に値。ちなみに過去の平均採点は、参戦1年目の10-11シーズンから順に3.71→3.71→3.74→3.91と推移しており、その安定した働きぶりは数字にもしっかりと表われている。
 
 より話題をさらったのは、得点ランクの2位タイとなる8ゴールを量産した岡崎だ。強引なカットインからミドルを狙うなどゴール意識がより高まっただけでなく、ハイボール以外のポストワークをソツなくこなし、時にはサイドに流れてから好クロスを撃ち込むなど、攻撃のバリエーションが少ないチームに幅や奥行きをもたらしていた。
 
 カスペア・ヒュルマンド監督が「わたしのサムライ」と激賞すれば、ホッフェンハイムのマルクス・ギスドル監督は「ビールケースさえゴールに決める」と独特の言い回しで賞賛。自己最多の15ゴールを挙げた昨シーズン以上の活躍を披露している。
 
 昨シーズンを上回る出来だったのは、長谷部と乾のフランクフルト・コンビも同様。長谷部は入団1年目ながらトーマス・シャーフ監督の信頼をがっちりと掴み、攻守の要となるアンカーとして質の高いプレーを見せた。彷彿とさせたのは、指揮官がブレーメン時代に重用した元ドイツ代表のフランク・バウマンやトルステン・フリンクス。決して派手ではないが、バランサーとして欠かせなかった。
 
 乾はトップ下を務めた序盤戦に、ドリブルやスルーパスを主体に躍動的なプレーを披露。ベンチウォーマーに甘んじる時期はあったが、尻上がりに調子を上げ、最後は実力でレギュラーの座を奪い返した。
 
 ハノーファーの両雄は可もなく不可もなしといったところか。入団1年目の清武は本職のトップ下に加え、左右両サイドをこなしながら3ゴール・3アシストをマーク。タイフン・コルクト監督はアジアカップ参戦に伴う離脱を惜しんでいる。
 
 一方、ドイツ人がもっとも評価する項目のひとつ「1対1の勝率」で内田の51パーセントを上回る62パーセントを記録している酒井宏は、右SBの定位置を確保しつづけたものの、自陣で不用意なファウルを犯すなど守備面の不安が時折見受けられた。14年3月に引退したレジェンド、スティーブン・チェランドロの後継者として、万人から認められるには至っていない。
 
 細貝と酒井高に厳しい評価がついているのは、チーム成績に影響された部分が小さくないだろう。細貝が所属するヘルタ・ベルリンも、酒井高が所属するシュツットガルトも降格圏付近に低迷しているうえ、失点の数があまりにも多い。
 
 もっとも、両者ともにベンチで指をくわえているわけではない。とくに酒井高はフーブ・ステフェンス新監督の下、最終ラインの強度を取り戻しつつあるチームの中で存在感を高めている。
 
 ブンデス参戦1年目の大迫、原口はもちろん、後半戦の巻き返しに期待がかかるのは香川だ。極上の輝きを放ったのは、1ゴールを叩き込んだ復帰初戦のフライブルク戦くらいで、屈強なDFを手玉に取る軽やかなプレーは影を潜めた。
 
 むしろ目立っていたのはシュートやパス、トラップのミスで、前半戦の終盤にはレギュラー落ちを経験。同じトップ下を主戦場とするスロベニア代表のケビン・カンプルの1月からの入団が決まり、その立場はますます危うくなっている。本人も口にしている「結果」、すなわちゴールを早い段階で決められるかが、復活に向けたポイントとなりそうだ。
 
文:遠藤孝輔
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