エムバペを磨いた「子供の習い事」とは? スピードスターの知られざるルーツ

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2019年10月30日

マイクの前できちんと発言できる理由。

会見などでも軽妙なトークを見せるエムバペ。(C)Getty Images

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 スポーツ一家のエムバペ家は当然、フットボーラーを志す息子を後押ししながら、同時に人生の可能性を広げるように、さまざまな選択肢を用意した。そうしてキリアン少年が3年間所属したのが演劇クラブと音楽スクールだった。音楽スクールではフルートを習った。

 なかでも演劇の経験は、人格形成において重要な役割を果たした。エムバペがデビュー当時からマイクの前できちんと発言できるのは、その経験が大きくモノを言っている。彼はフレーズを作ることができるのだ。しかも、強弱や「間」も心得ていて、発言をちょっとした「フェイント」で締めくくり、笑いで落とすことができる。

 こうした表現力は現在のフットボーラーにとっても実はとても重要な要素で、それがあれば批判や論争の的になってもその拡大を防ぐことができる。

 昨夏のロシア・ワールドカップでも、キリアンは達者ぶりを見せつけた。モスクワ北郊のフランス代表のキャンプ地イストラで連日行なわれた会見は、まさにキリアンの独壇場だった。それに感化されたアントワーヌ・グリエーズマンとポール・ポグバが態度を改め、報道陣に対してずっとオープンになったほどだ。「エムバペひとりにおいしいところを持っていかれるわけにはいかないと」そう思ったのだ。

 かくしてエムバペは、グリエーズマンとポグバを発言できるリーダーに変えたのだった。

文:ヴァンサン・デュリュック(レキップ紙)
翻訳:結城麻里
※『ワールドサッカーダイジェスト』2018年9月20日号より転載

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