「世代交代」のブレ――波に乗りきれないスペイン3強が抱えるそれぞれの事情【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2019年10月29日

難局を乗り切る唯一の方法は…

 メッシは言うまでもなく不世出の天才で、C・ロナウドも唯一無二のストライカーだが、希少価値の高さにおいてアトレティコの4人の重鎮も決して見劣りしない。シメオネのイデオロギーを最も深いところまで理解し実践し続けた彼らの後継者など簡単に見つかるはずはなく、それは世界的な名声を得て近年鳴り物入りで加入した新戦力の多くがチーム戦術への適応に苦労している姿を見ても明らかだ。

 もちろん3クラブともいまなお欧州トップラベルの力を有しているが、今シーズン、いずれも取りこぼしが増えているのは、世代交代に差し掛かっているチーム特有の方向性のブレが不安定な戦いとして顔を覗かせているからでもある。

 それぞれが困難な問題を抱えており、解決に導くには明晰な頭脳と的確な判断力が不可欠だ。監督が策を講じて、選手たちがピッチ上でその目指すフットボールを具現化するだけでは限界がある。チームの編成をつかさどる強化部門のトップが、迅速かつ冷静に決断を下していくことがこの難局を乗り切る唯一の方法だ。

文●サンティアゴ・セグロラ(エル・パイス紙)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
【関連記事】
「彼は怪物、信じられない」メッシが考える“史上最高のストライカー”とは?
イブラヒモビッチが選んだ「現役ナンバーワン」は? メッシでもC・ロナウドでもなく…
「日本は引退しに来るところではない」「大変な要求をされる」イニエスタが海外メディアにJリーグを語る!
「日本代表と対照的」「敬意を欠いている!」バルセロナが使用したロッカールームの“惨状”に批判殺到!
スタッツで浮き彫りになった久保建英の課題。欧州メディアが“攻撃陣最高評価”も「パス成功率」はまさかの…

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ