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台風から3日後…水戸のレジェンド・本間幸司が見た被災の現実と、強くしたJ1昇格への想い

カテゴリ:Jリーグ

佐藤拓也

2019年10月18日

「レジェンド」の存在は水戸の大きな力に

 とはいえ、「結果を出して地域に明るいニュースを送り続けること。それが選手としての僕たちの使命です」と本間は言い切る。現在、水戸は5位につけ、J1昇格争いの真っただ中にいる。14日には首位の柏を撃破し、クラブ最多勝点を記録するなど、クラブ史上初のJ1昇格に向けて勢いづいている。

 ただ、本間自身は今季公式戦の出場はなく、ベンチ入りすらできない日々が続いている。苦しい現状について「当然悔しい思いはある」と語る。しかし、それ以上に「このチームでJ1昇格を果たしたい」という思いを強く胸に秘めている。だからこそ、試合に出られなくても常に高いモチベーションで練習に取り組み、チーム全体の士気を高めている。

 さらには関東近郊のアウェーの試合にも足を運び、選手たちにエールを送っている。「幸司さんが来て言葉をかけてくれるのは本当にうれしい。チームの雰囲気が一気に引き締まるんです」と前寛之が語るように「レジェンド」の存在はチームにとって大きな力となっているのだ。
 
「試合に出ていないからといって、一緒に戦っていないわけではない。もちろん、できればピッチに立ちたいという思いは強いです。でも、試合に出られなくても一緒の空気を吸いたいし、熱量をチームメイトに伝えたい。みんなの力で戦うことが水戸の強みだと思っています」
 
 本間は力を込める。その「みんな」には、サポーターを含め、地域の方々も含まれている。今まで以上に強い気持ちで戦って、苦しんでいる仲間たちに明るいニュースを届けたい。そのために、本間は試合に出ようが、出まいが、日々すべてを出し尽くしている。
 
「幸司とJ1へ」
 
 ケーズデンキスタジアム水戸にはこう書かれた横断幕が張り出されている。「あの言葉は僕が頑張れる原動力になっている」。そして、本間はこう続けた。
 
「僕もみんなと一緒にJ1に行きたい」

取材・文●佐藤拓也(フリーライター)
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