大黒柱に飛躍しつつある南野だが、彼の穴埋め役を探しておくことも重要なテーマに
しかしながら、困った時に攻撃を落ち着かせてくれる大迫の確固たる代わりが見つからなかったのもひとつの事実。南野が完全なるトップ下としてプレーするためには、どっしり構えて起点を作ってくれるFWが必要なのだが、永井も鎌田もそのレベルには達しなかった。もうひとりの候補者だった浅野拓磨(パルチザン)は、タジキスタン戦途中から左サイドでプレー。森保監督からFW候補者と位置付けてられていないことが明らかになった。
今後も鈴木武蔵(札幌)やU-22日本代表の上田綺世(鹿島)や小川航基(水戸)らが1トップ要員としてテストされていくだろうが、大迫ほど頭抜けた絶対的1トップの代役はそう簡単には見つかりそうもない。となれば、しばらくは南野を軸に据えながら、さまざまな組み合わせやバランス、関係性を構築しつつ、対応していくしかなさそうだ。
今後も鈴木武蔵(札幌)やU-22日本代表の上田綺世(鹿島)や小川航基(水戸)らが1トップ要員としてテストされていくだろうが、大迫ほど頭抜けた絶対的1トップの代役はそう簡単には見つかりそうもない。となれば、しばらくは南野を軸に据えながら、さまざまな組み合わせやバランス、関係性を構築しつつ、対応していくしかなさそうだ。
今回の2連戦では、大迫不在問題の打開策という部分だけでなく、決定力の面でも南野の重要性がこれまで以上に高まることとなった。彼が日本代表の大黒柱に飛躍しつつあるのは嬉しいことだが、チャンピオンズ・リーグと国内リーグの過密日程を強いられる分、怪我やコンディション不良のリスクはある。南野の穴埋め役を探しておくこともチームとしては重要なテーマだ。鎌田や久保建英(マジョルカ)らを使う時間を増やしながら、新たなバリエーションを広げる努力も森保監督には払ってもらわなければならない。
「大迫依存」から「南野依存」へ問題のすり替えが起きないように、指揮官には先々を見据えたさらなる対策を講じてもらいたい。
文●元川悦子(フリーライター)