首振りは有効な守りの手段ではない…
首を振って背後の敵を確認しても、視線をボールに向けた瞬間には、敵の動きが見えなくなってしまう。例えば、4点目の永井のヘッド。モンゴルの選手は首を振って永井が背後にいることを確認したが、クロスが上がった瞬間、前に身体を入られ、ほとんどフリーでヘッドを決められてしまった。
首振り確認をしたところで、直後の状況は大きく変わる。モンゴル戦に限らず、サッカーではこうした形で生まれるゴールが非常に多い。Jリーグでも日常的に見かける。
首振りは、実は有効な守りの手段ではない。
そのことに気づき、斬新な方法で解決しようとする指導者がいる。今季からセリエAのユベントスを率いるマウリツィオ・サッリ監督だ。
彼はナポリ時代、敵の位置を一切無視し、ボールの位置だけで味方の守備位置を事細かに決める「トータルゾーン」と呼ばれる戦術を確立した。サッカーというスポーツは、ボールをゴールに入れさせなければ負けない。つまり、ボールが入ってくる道筋をしっかり閉めておけばいいという考え方だ。
首振り確認をしたところで、直後の状況は大きく変わる。モンゴル戦に限らず、サッカーではこうした形で生まれるゴールが非常に多い。Jリーグでも日常的に見かける。
首振りは、実は有効な守りの手段ではない。
そのことに気づき、斬新な方法で解決しようとする指導者がいる。今季からセリエAのユベントスを率いるマウリツィオ・サッリ監督だ。
彼はナポリ時代、敵の位置を一切無視し、ボールの位置だけで味方の守備位置を事細かに決める「トータルゾーン」と呼ばれる戦術を確立した。サッカーというスポーツは、ボールをゴールに入れさせなければ負けない。つまり、ボールが入ってくる道筋をしっかり閉めておけばいいという考え方だ。
前述したように、この戦術はゴール前に入り込んでくる敵の動きを一切考慮していない。モンゴルがそうだったように、敵の動きを見ようとすることでボールへの集中力が散漫になり、また敵の動きに釣られることで不用意なスペースを開けてしまう恐れがあるからだ。
サッリはこの戦術を浸透させ、ナポリで一大旋風を巻き起こした。圧倒的な戦力を誇るユベントスを追いつめ、しかもそのサッカーは「ヨーロッパ一美しい」と評された。
この「トータルゾーン」について、私はイタリアの知人から学んでいるところだが、ともあれヨーロッパのサッカーは、私たち日本人の想像を超えて、恐ろしい速さで進化している。
モンゴル戦できまったサイド攻撃を、逆に次は相手にきめられてしまうかもしれない。そうならないためにも、しっかりとアンテナを張っておきたいものだ。
余裕がありすぎたモンゴル戦、そんなことをついつい試合中に考えた。
取材・文●熊崎敬(スポーツライター)
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この「トータルゾーン」について、私はイタリアの知人から学んでいるところだが、ともあれヨーロッパのサッカーは、私たち日本人の想像を超えて、恐ろしい速さで進化している。
モンゴル戦できまったサイド攻撃を、逆に次は相手にきめられてしまうかもしれない。そうならないためにも、しっかりとアンテナを張っておきたいものだ。
余裕がありすぎたモンゴル戦、そんなことをついつい試合中に考えた。
取材・文●熊崎敬(スポーツライター)
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