「山形じゃなかったら…」。クラブ最古参・山田拓巳が語る“モンテディオ愛”

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2019年07月26日

主務・佐々木との揺るぎない絆

持ち前のハードワークを武器にチームの躍進に貢献。山形がJ1昇格を果たすうえで山田(6番)はキーマンのひとりだ。写真:徳原隆元

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 粘り強さの象徴がまさしく山田だ。チームの誰よりも泥臭くボールを追う。それこそ、彼の真骨頂なのだ。
 
「テクニックで勝負するタイプではないです。自分の持ち味は、このチームのカラーでもあるハードワーク。相手以上に走って、走って、走りまくる。労を惜しまず、チームのためにプレーする。これってサッカーにおいて重要だと思うんですよ。過去のシーズンを振り返っても、勝っている時はそれがみんなでできている。だから僕自身はハードワークを大事にしているし、縁の下の力持ちとしてチームを支えていきたい。良い時も悪い時もしっかり伝える。そういうことをやらないと、キャプテンとして示しがつきません」
 
 ピッチで献身的に振る舞う山田をピッチの外で支えてきたのが、主務の佐々木雅博だ。山田がプロとして長いキャリアを築けたのも、このマネージャーのサポートがあったからに他ならない。
 
「うちの主務はスーパーです。無茶な注文をしても簡単に『ノー』とは言わない。なるべく選手の要望に応えるよう頑張ってくれるんです。主務以外の業務もこなしていて、本当にスーパーなんですよ。佐々木さんは僕が山形に入団した頃からいてくれて、そこからの付き合いは本当に長い。当時、佐々木さんはサブマネージャーで、僕はプロになりたての若手だったけど、年月を重ねていくうちにお互いの立場も変わってきたと考えると、感慨深いものがあります。『今チームに一番欠かせない人は誰?』と訊かれたら、『佐々木さん』と答えます」
 
 “戦友”佐々木の存在もあり、山田にとって山形は我が家同然のクラブになっている。なにより居心地いいのは、山形国民から“愛”をもらった時だ。
 
「山形県内だとどこに行っても声をかけてもらえます。例えば、ご飯を食べているとそのお店のスタッフがサービスをしてくれるんですよ。みんな本当によくしてくれるし、そこに山形県民の愛を感じます」
 
 もちろん、山田にも“底なしのモンテディオ愛”はある。それを改めて証明するためにも、今季はJ1昇格を是が非でも成し遂げたい。

取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集長)

7月25日発売のサッカーダイジェストでは、モンテディオ山形を特集。

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モンティデオ山形の特集には、栗山選手×熊本選手、本田選手×坂元選手の対談も。

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