【現地発】このコパ・アメリカに懸けるメッシ、“5度目の正直”で代表初タイトルなるか

カテゴリ:国際大会

セルヒオ・レビンスキー

2019年06月15日

2大会連続でチリに敗れて涙を…

アルゼンチンは2大会連続で準優勝。雪辱を期す大会となる。(C)Getty Images

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 15年のチリ大会は、メッシが主将として出場した初のコパ・アメリカだった。ヘラルド・マルティーノ監督のもと、チームは結束し、PK戦の末に勝利した準々決勝のコロンビア戦を除き、大きな困難もなく決勝へ。ところが、同胞のホルヘ・サンパオリ監督が統率した開催国チリとスコアレスドローのままPK戦に突入し、1-4で敗北。メッシは最初のキックを沈めたが、チームメイトは一人も彼に続くことができなかった。

 翌16年には南米協会と同大会の100周年を記念するコパ・アメリカ・センテナリオがアメリカで開催され、ここでもメッシとアルゼンチンは決勝に勝ち進みながら、前大会のデジャブのように、チリと0-0の末にPK戦で敗れている。

 負傷によりコンディションが万全ではなかったメッシは、初戦を欠場し、残りのグループ2戦でも途中出場。それでも5得点・4アシストと、自身のコパ・アメリカ史上でもっとも良い成績を残している。
 
 だがこの時は、決勝のPK戦で最初のキックを外している。それだけに落胆も大きく、「全力を尽くして、タイトルを狙ったが、そうはならなかった。これで(14年W杯を含めて)4度目の決勝だ(が、すべて敗北)。このチームから退くことを決めた」と代表引退を表明。キャリアで初めて、敗北を理由に涙を流してさえいる。

 しかし、直後から国民たちの熱心な慰留キャンペーンが始まり、およそ2か月後に翻意を表明した。

 とはいえ、本当に国民から認められるには、今大会で優勝するほかない。10代で母国を離れて、バルセロナで育ったメッシに対して、感情移入できないファンはいまだに存在する。それもまた、マラドーナほど愛されない理由のひとつだ。

 ブラジルで開催される今大会は、これまでで最も厳しい戦いになるかもしれない。彼と同世代の選手は、セルヒオ・アグエロ、アンヘル・ディマリア、ニコラス・オタメンディのみ。ハビエル・マスチェラーノが傍にいないメジャートーナメントは初だ。そして若手の多くは、メッシに畏怖に近い敬意を抱いており、ボールを彼に預ければなんとかしてくれると感じている節がある。
 
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