マスカット監督は、本田と最後に何を話したかを明かしてくれた。
客の入りはともかくとして、スタジアムの中は、ふたりを快く送り出そうという演出が多く見られた。その結果として、本田の最後の試合であることは、ほとんどフィーチャーされなかった。それでも、自国の英雄の最後の勇姿を瞼に焼き付けようという日本人の姿は多く見られた。熱心な広島サポーターも多く来場していたこともあって、場内の日本人率はかなり高かった。実際、何度も試合を観にてきているという日本人に聞くと、「やはり最後だし、相手もJのチームで日本人はいつもより多いくらい」ということ。
若手中心のサンフレッチェ広島に1-3と敗れた試合の直後、試合を生中継したFOX SPORTSのインタビュー・ブースに呼ばれた本田が質問に答えた。
「(有終の美の勝利を挙げるという)今日成し遂げたかった目標を達成できず感情的になっているが、ベストを尽くした」と、ここでもさすがの負けず嫌いは変わらない。豪州でのシーズンの感想を問われると「豪州は素晴らしい国で人々の振る舞いもとてもいい。この国が好きだし、この国の人々を尊敬しているので去るのは寂しい」と退団に際しての感傷的な気持ちも隠さない。
若手中心のサンフレッチェ広島に1-3と敗れた試合の直後、試合を生中継したFOX SPORTSのインタビュー・ブースに呼ばれた本田が質問に答えた。
「(有終の美の勝利を挙げるという)今日成し遂げたかった目標を達成できず感情的になっているが、ベストを尽くした」と、ここでもさすがの負けず嫌いは変わらない。豪州でのシーズンの感想を問われると「豪州は素晴らしい国で人々の振る舞いもとてもいい。この国が好きだし、この国の人々を尊敬しているので去るのは寂しい」と退団に際しての感傷的な気持ちも隠さない。
試合後の公式会見でマスカット監督に彼自身の退団に話が集中する中、「今日はケイスケも最後だったが、試合後にふたりで抱き合って、言葉を交わしていたけど、どんなやり取りだったのか」との質問をぶつけてみた。マスカット監督は、大きく頷きながら柔らかい表情で「ケイスケには、大きな尊敬の気持ちを持っている。彼はいつもベストのパフォーマンスを見せるためにやれることのすべてをやってきた。個人的にもケイスケとはとても良い関係性を持てた」と最大級の賛辞を惜しまなかった。そして、言葉を継いで、ふたりで試合後に何を話したかを以下のように明かしてくれた。
「(試合後のあの抱擁のシーンでは)ケイスケが感謝の意を伝えてきたので、私からも同じ気持ちを伝えた。彼は、オリンピックでプレーをする野心的な挑戦のため高いレベルでプレーし続けていきたいと言っていた。彼が来季どこでプレーしようともその成功を祈りたい」。