【名古屋】松本に完封負けした原因は?ジョーの欠場とともに浮き彫りになった課題

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2019年05月27日

ホームでの今季初失点がダメージに

負傷中のジョー(写真右)とブラジルで怪我の治療をし先日、日本に戻って来たエドゥアルド・ネット。ふたりは松本戦を欠場した。写真:徳原隆元

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 では、なぜ“いつも通り”ができなかったのか。まずホームでの今季初失点がチームに少なくないダメージを与えたと言うことはできる。
 
 吉田は「動揺まではしなかったですが、0-1となった瞬間に落ち着いていつも通りやっていこうという選手もいたし、頭の片隅で少し慌てた選手もいたかもしれない」と語り、司令塔のジョアン・シミッチは「早く同点に追い付きたいという気持ちが出すぎてしまった」と話す。
 
 さらにこの1点で、元々“固い守備+カウンター”というゲームプランを組み立てていた松本がより割り切った戦い方へと舵を切った。「相手は11人でほぼ守っていた。引き分けでも良しとしていたんじゃないか」というJ・シミッチの言葉通り、敵陣には守備ブロックが敷かれ、限られたスペースしかない。そのなかでボールを回すためには、レベルの高いパス、トラップ、動き出しの質が求められるが、この日の名古屋はそれを披露することができなかったのだ。
 
 ただ、監督、選手ともに方向性は見失っていない。
 
「技術の改善、意識を高めていく必要がある」と風間監督が語れば、和泉竜司は「相手も研究してくるので、それを上回るイメージや技術を身に付けないといけない。自分たちの質が大事」と強調。吉田も「ボールをしっかり動かして、人も動くいつも通りのサッカーを思い出したい」と続く。
 
 目指すのはこれまでと変わらず、主体的にボールを動かし、相手の守備を崩し切るサッカーだ。その指標がぶれなければ、さらなる成長、進化は見込める。次戦は6月1日のアウェーでの仙台戦だ。ジョーが復帰できるかは不透明だが、この日の反省を活かし、“らしい”サッカーを見せてもらいたい。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
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