A代表入りも噂される上田綺世が思わぬ不振…6試合で1得点とゴールが遠い理由は?

カテゴリ:大学

小室功

2019年05月21日

法政大の長山監督は「チームの中心である上田や紺野にはもっと考えてもらわないと」と苦言

 だが、集中力が高く、戦う集団と化していた明治大が徐々にもりかえしていく。19分の先制ゴールで余裕を得たこともあって“分断作戦”に磨きがかかった。上田のシュートは前述した前半の2本のみ、後半に入ると1本もシュートを打たせていない。
 
 リーグ最少失点を続ける守備はやはり強固だ。6試合を終えて、2失点にすぎない。
 
 FC東京入りが内定しているボランチの安部柊斗は「空中戦では(CBの)小野寺(健也)や蓮川(壮大)がしっかり競って、そのこぼれ球を周りの僕らが拾うように意識していた。相手の攻撃をゼロに抑えられたし、自分たちがやろうとしていることが徹底できた」と、会心の笑顔を見せた。
 
 56分に追加点を奪い、明治大が完全に試合の主導権を握る(2点ともキャプテンの佐藤亮。通算7ゴールで得点王争いのトップに並んだ)。

 終了のホイッスルが鳴り響くと、次々にピッチに倒れ込んだのは明治大の選手たちだ。すべての力を出し切って勝利をつかみとったという充実感、達成感にあふれていた。
 
 そういう姿を目の当たりにした法政大の長山一也監督は「試合に向けた1週間の取り組みのところから謙虚さが足りなかった。チームの中心である上田や紺野(和也)にはもっと考えてもらわないと」と、おかんむり。
 
 6月にブラジルで行われるコパ・アメリカに「日本代表メンバーとして招集されるのでは?」との噂が絶えない上田、来季のFC東京入りが決まってきる紺野。大きな信頼を寄せているからこその苦言だ。
 
「どんな形でもいいので、点を取ることで、チームを勝たせたい」
 
 静かな口調ながら、その言葉に力がこもる。エースストライカーとしての意地を、上田はのぞかせた。
 
取材・文●小室功(オフィスプリマベーラ)
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