システム変更で引き出された仙台の「財産」。4-4-2への回帰は後退ではない

カテゴリ:Jリーグ

板垣晴朗

2019年05月01日

4-4-2への変更は、選手がやりやすくするための初期配置だった

 見方を変えれば、それまでの攻撃が効いていたからこそ、このゴールが生まれたともいえる。長沢がゴールを決めた時に、FWが開き、2列目が位置を入れ替えて縦関係を作った。後方も2次攻撃に備えるポジションをとっており、G大阪の守備陣は人数が揃っていてもそれを捕まえきれないくらい振り回されていた。この動きは、それまでのフォーメーションでも試みていたこと。4−4−2への変更は、現在の選手たちがそれをやりやすくするための初期配置だった。

 渡邉監督は「いい立ち位置を取り、ボールを動かし、相手を動かす」ことを仙台スタイルの基調にしている。初期フォーメーションが変わっても、その原則は変わらない。4−4−2への変化は、時計の針を2016年以前に戻したのではない。2019年の時点で立ち位置を取り、ボールや相手を動かすために最適なスタート位置へ改善した。後退ではなく、前進である。
 
取材・文●板垣晴朗(フリーライター)
【関連記事】
番記者が選ぶ、平成のベガルタ仙台ベスト11! 2位躍進を支えた梁勇基、菅井らを選出。監督はもちろん手倉森誠だ
【美女チア】チャーミングな笑顔で元気をお届け! 2019年仙台の『ベガルタチアリーダーズ』を一挙紹介!
【岩本輝雄】今季のベガルタは手強い集団に――ふたりの新戦力がもたらす確かな上積み
識者が選ぶ、平成の日本代表ベスト11!「誰よりも『なんとかしてくれる』という期待を抱かせてくれたのは…」
「マコト・ハセベは”社会現象”だ」フランクフルト地元紙の番記者が、長谷部誠を絶賛!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ