【鹿島|戦評】「噛み合わなくても勝つのが鹿島」が完封負け。点と点が線にならず…

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2019年04月25日

サイドアタックを抑えられた際の次善策が見えてこず

少なくない怪我人を抱え、苦しい采配を余儀なくされた大岩監督だが、流れを引き寄せるような策を示せず、チームを勝利に導くことはできなかった。写真:滝川敏之

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 1点を先行されて、大岩剛監督は2枚の交代カードで2列目の両サイドを変える。安部裕葵と山口一真を投入すると、たしかに敵陣でのプレータイムは増えた。ただ、それは彼らふたりの個人技によるところが大きく、攻撃は活性化されたとはいえ、連動性のある仕掛けは限られ、相手に脅威を与えるまでには至らなかった。
 
 サイドを攻略する形はまずまずできているとは思う。だが、それを抑えられた時の次善策がなかなか見えてこない。リスクを背負ってでも、中央からこじ開けていくような強引さもなかった。
 
 押し込む時間帯は増えても、ゴールの“匂い”が漂ってこない。一人ひとりの奮闘が“点”のままで、“線”としてつながらない。
 
「噛み合わなくても勝つのが鹿島。最悪、引き分けには持ち込みたかった」と伊藤が悔しがれば、名古も「こういう試合でも鹿島は勝たなければいけない」と唇を噛みしめる。
 
 だが、結果として0-1の敗戦。ホームゲームでありながら、シュート数で相手の9本に対し、鹿島は7本と下回った。内田篤人、鈴木優磨、山本脩斗、チョン・スンヒョンなど、少なくない怪我人を抱えている苦しい台所事情ではあるが、それでも、この日の鹿島は本来の実力の半分も示すことができていなかった。
 
 ACLでは今季初の黒星となったが、次のアウェーでのジョホール戦(5/8)を良い状態で迎えるためにも、それまでのリーグ戦2試合(4/28のアウェー横浜戦、5/3のホーム清水戦)で悪い流れを断ち切るようなゲームができるか注目だ。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
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