横パスも乱れてタッチラインを割る始末
[ACL4節]鹿島0-1慶南/4月24日/カシマ
あまりにもセーフティに行き過ぎた。その結果、前にかける迫力に加え、状況を変えるようなチャレンジのプレーも不足。敗因を挙げるとしたら、そんなところだろうか。
勝てばグループステージ突破の可能性もあったホームでの慶南戦で、鹿島は0-1の手痛い完封負けを喫した。
犬飼智也、町田浩樹というレギュラー格のCBふたりを出場停止で欠いていたのは痛かった。4バックの中央には、CBのプレー経験もあるが本職はボランチの三竿健斗と、この試合がプロデビュー戦となる関川郁万がコンビを組んだ。
不安がないとは言い切れなかったはずだ。ボランチの名古新太郎は「できるだけ自分と(ボランチの永木)亮太君で、真ん中のスペースを空けないように。あとは攻撃している時のリスクマネジメント」を意識してプレーしていたという。
そのスタンスが悪いとは思わない。重心がやや低くても、失点を与えなければ負けることはない。相手にボールを持たれても、締めるところは締めて、焦れずにゲームを進めながら、ワンチャンスをモノにして勝利を掴む――試合巧者の鹿島らしい勝ちパターンのひとつとも言えるが、しかし“攻撃のスイッチ”をなかなか押せずにいた印象だ。
個々のイージーなミスも目についた。すぐ近くにいる味方への横パスも乱れてタッチラインを割る始末。思うように意思疎通ができていない。「後ろのつなぎの時点であれだけミスしていると、チャンスを作る以前の問題。今日はちょっとクオリティが足りていなかったのかもしれない」と、伊藤翔は少々、手厳しく試合を振り返る。
その伊藤はこの日、79分からの途中出場だったが、ベンチに座りながら、チームメイトたちの戦いぶりをこう見ていた。
「もっと間にボールを付けたりとか、でもそこでもらいたがらないというか。受け手は良いところにいるけど、出し手がそこを見られていない。その逆もしかり。ボールを持っている人は“ここに入ってきてほしい”と思っているけど、なかなか入ってきれくれないとか」
それでも、経験豊富な遠藤康は懸命にスペースを見つけては、そこに顔を出してパスを引き出し、攻撃の突破口を探ろうとしていたように見えたが、全体的に動きが少なく、攻撃が手詰まりになる。伊藤が指摘するように、ミスも重なり、効果的かつスムーズなボールの出し入れが少なく、リズムを生み出せなかった。
【ACL PHOTO】鹿島 0-1 慶南|元福岡、邦本の1点に泣いた鹿島。今大会初黒星を喫しGS突破王手はならず
あまりにもセーフティに行き過ぎた。その結果、前にかける迫力に加え、状況を変えるようなチャレンジのプレーも不足。敗因を挙げるとしたら、そんなところだろうか。
勝てばグループステージ突破の可能性もあったホームでの慶南戦で、鹿島は0-1の手痛い完封負けを喫した。
犬飼智也、町田浩樹というレギュラー格のCBふたりを出場停止で欠いていたのは痛かった。4バックの中央には、CBのプレー経験もあるが本職はボランチの三竿健斗と、この試合がプロデビュー戦となる関川郁万がコンビを組んだ。
不安がないとは言い切れなかったはずだ。ボランチの名古新太郎は「できるだけ自分と(ボランチの永木)亮太君で、真ん中のスペースを空けないように。あとは攻撃している時のリスクマネジメント」を意識してプレーしていたという。
そのスタンスが悪いとは思わない。重心がやや低くても、失点を与えなければ負けることはない。相手にボールを持たれても、締めるところは締めて、焦れずにゲームを進めながら、ワンチャンスをモノにして勝利を掴む――試合巧者の鹿島らしい勝ちパターンのひとつとも言えるが、しかし“攻撃のスイッチ”をなかなか押せずにいた印象だ。
個々のイージーなミスも目についた。すぐ近くにいる味方への横パスも乱れてタッチラインを割る始末。思うように意思疎通ができていない。「後ろのつなぎの時点であれだけミスしていると、チャンスを作る以前の問題。今日はちょっとクオリティが足りていなかったのかもしれない」と、伊藤翔は少々、手厳しく試合を振り返る。
その伊藤はこの日、79分からの途中出場だったが、ベンチに座りながら、チームメイトたちの戦いぶりをこう見ていた。
「もっと間にボールを付けたりとか、でもそこでもらいたがらないというか。受け手は良いところにいるけど、出し手がそこを見られていない。その逆もしかり。ボールを持っている人は“ここに入ってきてほしい”と思っているけど、なかなか入ってきれくれないとか」
それでも、経験豊富な遠藤康は懸命にスペースを見つけては、そこに顔を出してパスを引き出し、攻撃の突破口を探ろうとしていたように見えたが、全体的に動きが少なく、攻撃が手詰まりになる。伊藤が指摘するように、ミスも重なり、効果的かつスムーズなボールの出し入れが少なく、リズムを生み出せなかった。
【ACL PHOTO】鹿島 0-1 慶南|元福岡、邦本の1点に泣いた鹿島。今大会初黒星を喫しGS突破王手はならず