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【高円宮杯】高2でトップデビューを飾った逸材が復活。東福岡相手に躍動した名古屋U-18の石田凌太郎とは何者か

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2019年04月17日

昨季は8月にトップデビューも、後期は怪我で長期離脱

最終学年を迎え、身体付きが逞しくなった石田。怪我を乗り越えた男はトップでの活躍を見据えている。写真:安藤隆人

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 渾身のアシストを石田が決め、リードを2点に広げた名古屋。その後は粘る東福岡に69分に1点を返され、76分にはCB牛澤健がこの日2枚目のイエローカードで退場処分。状況は一変したが、ここから名古屋は気迫の守備で東福岡の攻勢を食い止める。
 
 石田も右サイドバックに落ちて、最後まで奮戦。声を出し続け、球際も激しくアタックに行って守備に貢献。すると89分に途中出場のFW光田脩人(2年)が4点目を決めて勝負あり。石田のアシストした3点目が決勝弾となり、名古屋が凱歌を挙げた。
 
「自分のコンディションで試合が変わってくると思っています。1試合に1回は確実に僕のところにチャンスが回ってくると思うので、そこをモノに出来ればチームを助けられる。そのチャンスをいかに生かすかにこだわってやってきました」
 
 試合後、殊勲の男はこう胸を張った。

 石田自身、今年に懸ける想いは強い。1年次から出番を掴み、昨年は前半戦だけで5ゴール。8月には広島との天皇杯3回戦でトップチームデビューを飾るなど、調子を上げていた。
 
 しかし、14節のC大阪U-18戦を最後に怪我で離脱し、復帰は最終節の神戸U-18戦。出場時間もごく僅かで、不完全燃焼でシーズンを終えた。
 
「昨年は本当に悔しかった。前期に点が取れていたのに、後期がほぼ取れていないし、試合に出られない時期も続いた。でも、その時にトップの映像もよく見たし、考えることが増えて、頭の回転は上がったと思う。止めて蹴る、出して受けることの繰り返し。僕はアップダウンが自分の特徴なので、それをどれだけ回数が出せるようにするかを常に考えながら試合を見ていました」
 
 巻き返しを期した今季は2月に左足首を負傷。再び離脱し、シーズン前の遠征に参加できなかった。復帰はプレミアリーグ開幕直前。そのオープニングマッチでは75分までプレーしたが、課題を口にしていた。
 
「開幕戦はかなりきつかった。前後半合わせて4本くらいのチャンスがあったのですが、それを決めきれなかった。この1週間は決め切る、試合勘を戻すことに集中をしました」
 
 その言葉通り、東福岡戦でようやく本領発揮することが出来た。だが、まだ2試合が終わったばかり。昨年と同じことを繰り返さないためにも、すぐに自分を律した。
 
「今年の目標は10ゴール、10アシストがあって、それプラス1年間戦い続けるというものがあります。それにもっと戦術理解度を上げないとトップには付いていけないと感じています。もっともっと考えるスピード、判断のスピードを上げて行きたいし、早くリーグやルヴァンで活躍出来るようになりたいです。そこに行けばもっと自分を知ってもらいたいし、自分を追い込みたいので、まずはプレミアで頑張るだけです」
 
 今年は勝負の1年。自分の未来の扉を開けられるか。最初から最後まで密度の濃い時間をピッチで過ごすべく、石田が福岡の地で強烈な決意を示したのは確かだ。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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