"春の珍事"とは言わせない!無敗キープの水戸が強豪を抑えて2位にいる理由

カテゴリ:Jリーグ

佐藤拓也

2019年04月04日

チーム全体で同じ絵を描けていることこそが水戸の強みだ

 象徴的な試合となったのが、6節の鹿児島戦。鹿児島のポゼッションサッカーの肝である2センターバックと1アンカーを、2トップのハイプレスで消したことにより、水戸は高い位置でのボール奪取を繰り返し、チャンスの山を築いた。水戸の守備について鹿児島の金鍾成監督は「センターバックでリズムを作ることができず、パスを前に出したところでボールを奪われてしまった。水戸の選手の距離感がいいため、一見フリーのように見えてもフリーじゃない。あえてフリーのように見せておいて、ボールが入ったところで潰しに来るんです。いい守備だと思いました」と水戸のタイトなゾーンディフェンスを賞賛。2トップがかけるハイプレスと2列目以降のゾーンディフェンスの融合が堅守を作り出しているのだ。

 とはいえ、冒頭の長谷部監督の言葉が示すように、まだ崩される場面は多く、完成形には程遠い。また、清水と黒川の2トップが契約上出場できなかった5節・大宮戦の前半はハイプレスをかけることができず、防戦一方の展開を強いられた。選手が替わると、守備の強度が落ちてしまうという課題も露呈した。
 
 ただ、自分たちの目指す守備に対して、チーム全体で同じ絵を描けていることこそが水戸の強みである。これから試合を重ねていくことによって、さらに質は高まっていくだろう。水戸の守備はさらに堅固になる。
 
取材・文●佐藤拓也(フリーライター)

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