探り探りのプレーが多かった
森保監督としては多くの選手に経験を積ませたいとの想いがあったのだろう。ただ、コロンビア戦からスタメンを全員入れ替えた影響は、連係不足を生み、新戦力たちが思い切って力を発揮できる環境を奪ったように映る。
先述の小林の言葉にあったように、選手たちは互いの特長を探りながらのプレーとなり、CFを務めた鎌田大地、セカンドトップに入った香川真司、そして中盤2列目の乾貴士、宇佐美貴史が上手く連係できたシーンは皆無。「(三浦)弦太にしてもハタ(畠中槙之輔)にしても、最初はボールを受けて止まっている部分が多かった。だからもっと持ち出してほしいという話はしました」(乾)と、最終ラインからのビルドアップも拙く、サイドハーフとSBのコンビネーションもスムーズにはいかなかった。
先述の小林の言葉にあったように、選手たちは互いの特長を探りながらのプレーとなり、CFを務めた鎌田大地、セカンドトップに入った香川真司、そして中盤2列目の乾貴士、宇佐美貴史が上手く連係できたシーンは皆無。「(三浦)弦太にしてもハタ(畠中槙之輔)にしても、最初はボールを受けて止まっている部分が多かった。だからもっと持ち出してほしいという話はしました」(乾)と、最終ラインからのビルドアップも拙く、サイドハーフとSBのコンビネーションもスムーズにはいかなかった。
そう考えると、中島ら主力の力が再度、証明された以外にボリビア戦で収穫はあったのか、首をかしげてしまう。
強いて挙げるとすれば、代表デビューとなった畠中、橋本拳人をフル出場させ、コロンビア戦の試合終了間際にA代表デビューを飾った安西幸輝を73分までピッチに立たせるなど、「もっと出たいと思ったし、定着したいとの想いが強くなった」(安西)との気持ちを芽生えさせたことだろう。
ここから激しいレギュラー争いが始まり、チーム力を高められるならボリビア戦の価値は見出せる。しかし、今後も勝負所を“レギュラー組”に任せるとなると、チームとしての上積みは難しい。
森保監督がボリビア戦の先発メンバーをどう評価し、チームにどう組み込んでいくのか、焦点はそこだ。次の6月の活動で、彼らの大半をメンバーから外すとなると、やはりボリビア戦の意味は分からなくなる。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)