「交代ですか? あえてする必要はないと思ってました」
「交代ですか? あえてする必要はないと思って見ていました。流れとして、残り10分を切ったあたりからこっちにも1点を取れるチャンスがかならず来る。もちろん相手にもあるやろうし、どちらに転んでもおかしくないなかで、このまま行きたいと思った」
実際、ガンバは藤春廣輝が、川崎はレアンドロ・ダミアンがビッグチャンスを迎え、ともに決め切れなかった。そして浪速の雄の“3ポイント”への執着が見事結実するのだ。
アディショナルタイム1分、小野瀬康介のパスを中央で受けたアデミウソンが、素早く持ち出して左サイドに展開。倉田がタメると、颯爽と背後を駆け抜ける藤春へ絶妙なパスを送ってサイドを抉る。高速のグラウンダークロスが送られ、ニアでファン・ウィジョが潰れ、ボールがファーへ流れて──。待ち受けたのは、なんと一気に攻め上がっていた右SB、三浦だった。冷静にゴールへ蹴り込み、歓喜の瞬間を享受した。
実際、ガンバは藤春廣輝が、川崎はレアンドロ・ダミアンがビッグチャンスを迎え、ともに決め切れなかった。そして浪速の雄の“3ポイント”への執着が見事結実するのだ。
アディショナルタイム1分、小野瀬康介のパスを中央で受けたアデミウソンが、素早く持ち出して左サイドに展開。倉田がタメると、颯爽と背後を駆け抜ける藤春へ絶妙なパスを送ってサイドを抉る。高速のグラウンダークロスが送られ、ニアでファン・ウィジョが潰れ、ボールがファーへ流れて──。待ち受けたのは、なんと一気に攻め上がっていた右SB、三浦だった。冷静にゴールへ蹴り込み、歓喜の瞬間を享受した。
試合中、タッチライン際で宮本監督は三浦に発破をかけていたという。
「このまま0-0で行けば、絶対にチャンスが来るからそこを狙っていこうと、弦太にはライン際で語りかけていました。ハーフタイムにもみんなに、とにかくゼロで試合を進めよう、そうすれば勝機は見えてくるはずやと」
さらにこう続ける。
「3試合を終えて、とにかく失点が多い。まるで意図するシーズンじゃなかった。そこに選手たちも危機感を持って取り組んだ結果やと思いますし、練習からそういうものを求めていかなきゃいけないんだと、僕自身もあらためて思わされた。今日はある程度相手にボールを持たれても我慢強く対応して、(自陣の)エリア付近からボールを押し返すところがしっかりできていましたね。ただ、ショートカウンター気味の攻めは良かったんですが、ボールを持ったときにもっとリズムを変える動きや、パスの質が必要。まだまだ課題は少なくないです」
今季公式戦初のクリーンシートを、J1王者を相手に決めた。思い起こせば昨季の第25節、本拠地パナスタでの川崎戦快勝を皮切りに、新生・宮本ガンバは確固たる自信を掴み、9連勝へと繋げた。敵地・等々力で得たこの手応えもまた、なにものにも代えがたい原動力となるはずだ。
勝負師は、ひと息ついてポツリと言った。
「ホンマに今日は、選手たちがよく頑張ってくれました」
取材・文●川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)
「このまま0-0で行けば、絶対にチャンスが来るからそこを狙っていこうと、弦太にはライン際で語りかけていました。ハーフタイムにもみんなに、とにかくゼロで試合を進めよう、そうすれば勝機は見えてくるはずやと」
さらにこう続ける。
「3試合を終えて、とにかく失点が多い。まるで意図するシーズンじゃなかった。そこに選手たちも危機感を持って取り組んだ結果やと思いますし、練習からそういうものを求めていかなきゃいけないんだと、僕自身もあらためて思わされた。今日はある程度相手にボールを持たれても我慢強く対応して、(自陣の)エリア付近からボールを押し返すところがしっかりできていましたね。ただ、ショートカウンター気味の攻めは良かったんですが、ボールを持ったときにもっとリズムを変える動きや、パスの質が必要。まだまだ課題は少なくないです」
今季公式戦初のクリーンシートを、J1王者を相手に決めた。思い起こせば昨季の第25節、本拠地パナスタでの川崎戦快勝を皮切りに、新生・宮本ガンバは確固たる自信を掴み、9連勝へと繋げた。敵地・等々力で得たこの手応えもまた、なにものにも代えがたい原動力となるはずだ。
勝負師は、ひと息ついてポツリと言った。
「ホンマに今日は、選手たちがよく頑張ってくれました」
取材・文●川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)