【U-18プレミアリーグ】強豪チームの現在地|G大阪ユース編

カテゴリ:高校・ユース・その他

森田将義

2014年09月22日

2年生の成長がチームを引っ張る原動力に。

13ゴールを挙げて得点ランキングのトップに立つ高木。今シーズン急成長を見せた2年生FWだ。(C) Masayoshi MORITA

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 冒頭の後期初戦となった神戸戦こそ敗れはしたが、1点ビハインドの後半は相手を押し込むなど上々の内容を見せた。以降は前線からの激しい守備が90分を通して機能し始めただけでなく、G大阪が大切にする「考えながらプレーする」サッカーも持続できるようになった。
 
 高木彰人、平尾壮らFW陣の果敢なプレッシングを合図に高い位置でボールを奪うと、サイドMFを起点に両SBの吉村弦、初瀬亮の上がりを交えて積極的に仕掛けていく。守備ブロックを組まれても、山崎拓海、市丸瑞希のダブルボランチがテンポ良く左右に揺さぶると、アタッカー陣の個性を上手く引き出して得点につなげ、勝点を積み上げた。後期はここまで4勝1敗。4連勝という結果はもとより、内容の充実ぶりには目を見張るものがある。
 
 もうひとつの好調の要因が2年生の成長だ。昨シーズンから主力を張り、「プロに行くための重要な1年」と指揮官が期待を寄せていた市丸と高木が、押しも押されもせぬ大黒柱となり、浮沈の鍵を握る存在となった。
 
 1年生の昨シーズンは遠慮があったという市丸は、「ピッチでしっかり声を出したり、動くことで、自分がチームを引っ張っていこうと思えるようになった」と主力としての自覚を強く持つようになり、高木も「昨年は小川直毅(今季からトップ昇格)君によくパスが回っていたけど、僕の技術ミスが減ったことで昨年に比べて周りからパスが出るようになった。信頼を感じるので、結果を残したいという思いが強い」とストライカーとしての使命感に燃える。高木はここまで13点を奪い、得点ランクのトップを走る。
 
「欠かせない存在になっている」(梅津監督)という初瀬や、同級生に負けたくないと意地を見せるMF岩本和希、CB吉岡裕貴に、期待の1年生MFの堂安律を含めれば、京都戦のスタメンの半数を1、2年生が占めた。高木が「僕らの成長は、(林)瑞輝君や山崎君など3年生がしっかりしているから。自分たちもやらないといけないと思えるのが大きい」と話すように、下級生を支える上級生の存在も頼もしい限り。リーグ終盤を迎え、チームの雰囲気も良好だ。
 
「ここまでやってきたことが、しっかり積み重なっているのかなと思う」という梅津監督の言葉からは、現状に確かな手応えを感じているのが分かる。次節は、優勝争いのライバルで同勝点のC大阪U-18と直接対決。ここで勝点3を手に入れれば、優勝はグッと近づいてくる。G大阪に歓喜の冬はやって来るだろうか。
 
取材・文:森田将義(フリーライター)
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