最大の見せ場は2本目の8分に通した絶妙なスルーパス
メンバーが大幅に入れ替わった2本目でも右ボランチを務めた天笠は、8分には圧巻のプレーを見せる。CBのフォファナ・マリック(3年/尚志)から縦パスが入ると、「相手の左サイドハーフとボランチが僕に寄せてくるのが分かったので、ワントラップして一度食いつかせてからターンをすれば、交わせると思った」と瞬時に状況を判断。狙い通りのファーストタッチから鮮やかなターンでふたりのプレスを交わしてフリーになると、前線で動き出した3人の選手が視界に入った。
「染野(唯月/尚志・2年)、(佐々木/青森山田・3年)銀士、ヒデ(武田英寿/青森山田・2年)がいたのですが、相手のCB2枚は染野とヒデに警戒していて、真ん中の銀士には意識がいっていなかった。なので、(手前にいる)染野を飛ばして銀士に長いパスを通そうと思った」と、佐々木に糸を引くようなスルーパスを通した。完全に抜け出した佐々木の突破は、相手GKの絶妙な飛び出しの前に阻止されてしまったが、この試合で最大のチャンスを演出してみせた。
だが、その直後の10分に縦パスを出した後に、相手のタックルが入って左ふくらはぎを打撲。13分に交代を余儀なくされたのは残念だったが、試合後に天笠は「足は大丈夫です。(U-18)Jリーグ選抜戦には出られると思います」と前向きな言葉を発すると、続けてこのチームでのやりがいをこう語った。
「朝岡監督のサッカーはボールを繋ぎながらも、縦に早いサッカーなので、ボランチの関わりは本当に重要になってきます。そのボランチを任されていますし、自分がもっと関わってゲームを作ってほしいと言われているので、そこは応えたいと思っています」
芽生えてきたチームの中心としての自覚。大きな存在感を放つ中盤の司令塔に対し、朝岡監督は試合後に「天笠への信頼は揺らぐことはないですね」とはっきりと口にした。高校選抜でも代えの利かないキーマン・天笠は、「ネクストジェネレーションマッチ」でもその期待に応えるプレーを見せてくれるはずだ。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
「染野(唯月/尚志・2年)、(佐々木/青森山田・3年)銀士、ヒデ(武田英寿/青森山田・2年)がいたのですが、相手のCB2枚は染野とヒデに警戒していて、真ん中の銀士には意識がいっていなかった。なので、(手前にいる)染野を飛ばして銀士に長いパスを通そうと思った」と、佐々木に糸を引くようなスルーパスを通した。完全に抜け出した佐々木の突破は、相手GKの絶妙な飛び出しの前に阻止されてしまったが、この試合で最大のチャンスを演出してみせた。
だが、その直後の10分に縦パスを出した後に、相手のタックルが入って左ふくらはぎを打撲。13分に交代を余儀なくされたのは残念だったが、試合後に天笠は「足は大丈夫です。(U-18)Jリーグ選抜戦には出られると思います」と前向きな言葉を発すると、続けてこのチームでのやりがいをこう語った。
「朝岡監督のサッカーはボールを繋ぎながらも、縦に早いサッカーなので、ボランチの関わりは本当に重要になってきます。そのボランチを任されていますし、自分がもっと関わってゲームを作ってほしいと言われているので、そこは応えたいと思っています」
芽生えてきたチームの中心としての自覚。大きな存在感を放つ中盤の司令塔に対し、朝岡監督は試合後に「天笠への信頼は揺らぐことはないですね」とはっきりと口にした。高校選抜でも代えの利かないキーマン・天笠は、「ネクストジェネレーションマッチ」でもその期待に応えるプレーを見せてくれるはずだ。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)