レジェンドの軌跡 THE LEGEND STORY――第45回・ベスト(元マンチェスター・U/北アイルランド代表)

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サッカーダイジェストWeb編集部

2019年02月07日

様々な魅力を振りまいて逝った稀代のスーパースター

2005年11月、英雄の逝去を聞きつけ、かつてベストが最も輝きを放ったオールド・トラフォードに、多くのファンが集まった。 (C) REUTERS/AFLO

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 22歳(当時の最年少記録)にして、欧州で最も優れた選手の称号を手にしたベスト。その価値ははね上がり、さらに人々の注目が彼に注がれるようになったが、元来、彼はシャイで人前に出たり、喋ったりすることが苦手な人間であり、自身を包む喧噪に苦しみ、アルコールの力を借りるようになる。
 
 その一方で、多くの美女と浮名を流すなど、プライベートは派手で、そして荒れていた。「彼の容姿が醜ければ、サッカーに集中して別の伝説を創っていただろう」という者もいたが、このライフスタイルがまた、若者を魅了したのも事実である。
 
 節制とは程遠い生活が続くなかで、二日酔いで練習を無断で休むなど問題行動が頻発するようになったベストは、ピッチ上でも悪目立ちするようになる。恩師バスビーが69年に退任した後、できるだけボールを持つ時間を短くし、ダイレクトパスなどを多用することを求めた新たな監督の指示を無視し、いつまでもボールと“戯れ”続けたのだ。
 
 こうした姿勢はメディアからも厳しく糾弾されるようになり、欧州最高のドリブラーは「偉大なるアマチュア」と揶揄された。また、コンディションを落とした状態でのプレーで苛立ちを募らせ、審判や相手選手に怒りをぶつけてペナルティーを受けることもしばしばだった。
 
 こうした過去の“貯金”を切り崩すような状態でユナイテッドでのプレーを続けたベストは、72年に現役引退を宣言。これはすぐに翻意するが、25歳の彼は同年暮れに再びユニホームを脱ぐとクラブに申し出、その時は実際に半年以上、ピッチから離れた。
 
 73年10月に復帰したものの、このシーズンがユナイテッドでのラストシーズンとなり、12試合出場2得点という成績を残して思い出のクラブに別れを告げた。
 
 その後、南アフリカのジュイッシュ・ギルドを皮切りに、イングランド下部リーグ、アイルランドのクラブを渡り歩き、76年にはアメリカに新天地を求め、当時隆盛を極めていたNASL(北米リーグ)に参戦。ロサンゼルス・アズテックスでは23試合に出場して15得点を挙げて称賛を受ける。
 
 同年にイングランドに帰ってフルアムに所属するも、2シーズンを過ごした後に再びアズテックスに復帰。アメリカでは他に、フォートローダーデール・ストライカーズ、サンノゼ・アースクエークスと、計7シーズンを過ごした。
 
 79年にはスコットランドのハイバーニアンに降格回避の切り札として迎え入れられ、83年にボーンマス(当時3部リーグ)、さらに香港やオーストラリアでもゲストプレーヤーとしてピッチに立ち、83年、北アイルランドのトバーモア・ユナイテッドが最後の所属クラブとなった。
 
 クラブでは栄光を手にしたベストだが、一方で代表チームでは大舞台に立つことは叶わなかった。64年4月15日のウェールズ戦、17歳という北アイルランド代表史上最年少でのデビューを飾ったが、ドリブルスターの能力をもってしても、弱小国がワールドカップやEUROの予選を勝ち抜くことは不可能だった。
 
 奇しくも彼のキャリア末期の82年、北アイルランドはスペイン・ワールドカップへの出場権を獲得し、一部では当時の監督ビリー・ビンガムがベストを招集するのではないかという噂も上がったが、当時35歳の彼は大舞台に立てるだけのコンディションを備えていなかった。このことは、ベスト自身も非常に残念に思っていたという。
 
 引退後は、放蕩生活の末に破産に追い込まれたり、警察の厄介になったりと、ネガティブなニュースがたびたび流れたが、それでも彼は人々に、そしてサッカー界で愛される存在であり続け、コメンテーターやイベントゲストとして活躍。88年にはOB選手によるチャリティーマッチ出場のために来日し、東京ドームでそのプレーを披露している。
 
 長年のアルコール過剰摂取で肝臓移植を余儀なくされ、さらに免疫抑制剤の影響で腎臓の感染症に苦しんだ晩年。2005年11月20日、自身の過ちを人々に繰り返してほしくないという思いから、病床の姿をメディアで公開したベストは、その5日後、永遠の眠りについた。
 
 スーパースターの逝去を英国民は悼み、国家元首(トニー・ブレア首相)も「彼は英国史上最高のフットボーラーだった」との声明を発表。翌月3日、故郷ベルファストで葬儀は盛大に執り行なわれた。
 
 輝きを放った期間は決して長くはなかったが、そのなかで様々な伝説を残したベスト。その伝説は未来永劫、語り継がれていくこととなる。


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