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森保ジャパンが直面した重い現実。日本が個の力で圧倒するのは、もはや歴史でしかなくなった

カテゴリ:日本代表

佐藤俊

2019年02月02日

長友は「ワールドカップに出場できないかもしれない」と危機感を口にした

 実際、ベスト4に残ったチームは、日本以外はカタール、UAE、イランとともに西アジアの国である。ベスト8に目を向ければ、日本対ベトナム以外は、すべて東アジア対西アジアの対戦になっており、そこで中国、韓国、オーストラリアと東アジアの国はことごとく西アジアのカタール、UAE、イランに敗れているのだ。
 
 また、日本に敗れはしたもののサウジアラビアも2000年頃の低迷期を脱して以来、チームは強さを維持している。今回は開催国がカタールということで中東の各国にアドバンテージはあるものの、西アジアの国々はまったくあなどれないチームであることが見て取れたのだ。
 
 これは非常に危険なサインだ。
 
 これから日本はカタール・ワールドカップに向けてアジア予選を戦うことになる。予選では、いつもオーストラリアや韓国に目を向けがちだが、ここ2大会の最終予選で負けているのは、いずれも中東だ。ブラジル・ワールドカップ最終予選ではオーストラリア、ヨルダン、オマーン、イラクと同組になったがヨルダン(アウェー)に負けた(5勝2分1敗)。ロシア・ワールドカップ最終予選B組ではサウジアラビア、オーストラリア、UAE、イラク、タイと同組(6勝2分2敗)になり、初戦でUAE、最終戦でサウジアラビアに敗れている。A組ではイランが6勝4分(勝点22)の無敗で、2位の韓国(勝点16)、3位のシリア(勝点13)に大きな差をつけて首位通過を決めている。この時すでにイランは強さを発揮しており、それがロシア・ワールドカップでのスペイン戦、ポルトガル戦の善戦にもつながっている。
 

 そして、今回のアジアカップだ。
 カタールはロシア・ワールドカップ最終予選A組では6か国中、最下位だった。その国が今回は優勝したのだ。イラン、カタールは日本を警戒こそしていたが、もはや恐れてはいなかった。10年前のように日本が個人能力の差を見せつけて、相手のやる気を喪失させるようなゲーム運びができたのは、もはや歴史でしかなくなった。
 
 2022年のワールドカップ予選方式は3月に決定するが、ワールドカップ参加国が現行の32か国から48か国に増えた場合、油断して足をすくわれない限りは本大会出場の切符を獲得することができるだろう。

 だが、32か国のままの場合、カタールは開催国枠での出場となり、脅威がひとつ減るものの、最終予選は西アジアの国々の復活により、その門はこれまでにない厳しいものになるのは間違いない。今大会の僅差での勝利や肌で感じた西アジアの強さから長友佑都が「ワールドカップに出場できないかもしれない」という危機感を口にしていたが、現実的にそういうことも十分にあり得るだろう。
 
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