大迫を欠くと攻撃は機能不全に
また大会を通じて“大迫依存症”という悪癖も顕著だった。日本のエースはグループリーグ初戦のトルクメニスタン戦で2ゴールを決める活躍を見せたが、その試合で再び右臀部を痛めて以降の3試合を欠場。
その間は北川航也と武藤嘉紀が代役を任されたが、攻撃の質は明らかに落ち、オマーンやサウジアラビアらに苦戦する原因となった。サウジアラビア戦では23.7パーセントという日本にしては極めて低いポゼッション率を記録したのも、大迫不在の影響が多分にあった。
森保監督から期待され5試合に出場した22歳のFW北川も「今の日本の攻撃を支えているのは、サコくん(大迫)であると思いますし、それだけ大きな存在です」とその穴を埋められなかったことを悔いたが、再び大迫にアクシデントが起きた際に備え、代役探しは急務と言える。
その間は北川航也と武藤嘉紀が代役を任されたが、攻撃の質は明らかに落ち、オマーンやサウジアラビアらに苦戦する原因となった。サウジアラビア戦では23.7パーセントという日本にしては極めて低いポゼッション率を記録したのも、大迫不在の影響が多分にあった。
森保監督から期待され5試合に出場した22歳のFW北川も「今の日本の攻撃を支えているのは、サコくん(大迫)であると思いますし、それだけ大きな存在です」とその穴を埋められなかったことを悔いたが、再び大迫にアクシデントが起きた際に備え、代役探しは急務と言える。
一方で、長友は今大会の収穫を「若い選手が成長してくれたこと。負ければ終わりというプレッシャーのなかで経験を積んでくれたのは大きい」と語る。
その点は吉田も同調し、「若い選手が多かったなかで経験のある選手たちから学ぼうという姿勢はありました。ピッチ内外でコミュニケーションを取って、長い時間過ごせたのは大きかったです」と評価する。
その言葉どおり、20歳の冨安は守備陣のMVPとも言える好パフォーマンスを披露し、同じく20歳の堂安律も2ゴールと奮闘した。
チームが発足して約5か月。まだ粗さがあるのは致し方ない。準決勝と決勝で見えたようにパフォーマンスの波が激しいのも、経験値の浅いチームならではだろう。今後は東京五輪世代の指揮も務める森保監督の下、さらなる若いタレントたちとの融合が求められる。
それだけにポイントとなるのは、新陳代謝を高めてチームとして上積みを果たせるかだ。そのプロセスでこそ森保監督の腕の見せどころと言えるのだろう。アジアカップは悔しい形で終幕したが、2022年のカタール・ワールドカップへの第一歩と考えれば、通るべき苦難だったのかもしれない。
もっとも6月にはブラジルでのコパ・アメリカが待っている。ここでもチームとしての上積みが感じられなければ、森保体制に疑問を持つべきだろう。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
その点は吉田も同調し、「若い選手が多かったなかで経験のある選手たちから学ぼうという姿勢はありました。ピッチ内外でコミュニケーションを取って、長い時間過ごせたのは大きかったです」と評価する。
その言葉どおり、20歳の冨安は守備陣のMVPとも言える好パフォーマンスを披露し、同じく20歳の堂安律も2ゴールと奮闘した。
チームが発足して約5か月。まだ粗さがあるのは致し方ない。準決勝と決勝で見えたようにパフォーマンスの波が激しいのも、経験値の浅いチームならではだろう。今後は東京五輪世代の指揮も務める森保監督の下、さらなる若いタレントたちとの融合が求められる。
それだけにポイントとなるのは、新陳代謝を高めてチームとして上積みを果たせるかだ。そのプロセスでこそ森保監督の腕の見せどころと言えるのだろう。アジアカップは悔しい形で終幕したが、2022年のカタール・ワールドカップへの第一歩と考えれば、通るべき苦難だったのかもしれない。
もっとも6月にはブラジルでのコパ・アメリカが待っている。ここでもチームとしての上積みが感じられなければ、森保体制に疑問を持つべきだろう。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)