イラン戦はメンタル面でも完全に上回った。金曜日は自信を持って臨んでほしい
前半は、権田のミスが試合の流れを一時的に変えたように見えたが、後半は、イランがこの1点目のショックから立ち直ることが出来なかった。冷静さを少しずつ失ってしまい、パワープレーで挑んできたものの、権田のファインセーブもあって流れを掴み切れない。逆に、冷静さを失わなかった日本の方がどんどん攻撃の回数を増やせた。2点目も南野の頑張りが大きかったし、大迫もPKでの落ち着きは見事だった。3点目はもはや、時間の問題と言えたが、スコアラーとなった原口の機を見た飛び出しもフィニッシュも一流だった。
振り返って見れば、文字通りの完勝劇だった。もちろん、今回のアジアカップをまだ優勝したわけではないし、勝負である以上、決勝で負ける可能性もないわけではない。しかし、昨年のワールドカップで、最も手強い相手だったベルギー戦で一番いい試合をした西野ジャパンと同じように、今回の森保ジャパンが最大の強敵であるイランを相手にベストゲームをしてみせた。これぞ、真の強さを持つチームだ。
他にも幾つか言っておきたい。ひとつはやはり、大会を通じて、毎試合にベストメンバーを起用するのは決して悪くないということだ。疲労もあっただろうが、チームがトーナメントを勝ち抜く過程で、必要な時に最高の状態で試合に臨むことができた。これは、森保監督のマネジメントが大きな成果を出したと言える。
振り返って見れば、文字通りの完勝劇だった。もちろん、今回のアジアカップをまだ優勝したわけではないし、勝負である以上、決勝で負ける可能性もないわけではない。しかし、昨年のワールドカップで、最も手強い相手だったベルギー戦で一番いい試合をした西野ジャパンと同じように、今回の森保ジャパンが最大の強敵であるイランを相手にベストゲームをしてみせた。これぞ、真の強さを持つチームだ。
他にも幾つか言っておきたい。ひとつはやはり、大会を通じて、毎試合にベストメンバーを起用するのは決して悪くないということだ。疲労もあっただろうが、チームがトーナメントを勝ち抜く過程で、必要な時に最高の状態で試合に臨むことができた。これは、森保監督のマネジメントが大きな成果を出したと言える。
もうひとつは、日本チームの精神的な強さ。これは準々決勝までの苦しい試合のなかでも随所に見られたが、この大一番で日本は前後半を通じて、イランをメンタル面でも完全に上回った。イランがビハインドになってから何も答えを見つけられなかった理由のひとつは、ここにある。日本の堅守に対して、なかなかゴールを割れずにいると、イライラが募り、最後は冷静さを失った。
三つ目は守備と攻撃のバランスだ。昨秋のテストマッチでは攻撃的な面をかなり磨いた。打って変わって今大会ではまず、守備的な面がフォーカスされた。すると、準決勝というタイミングで、その両方がバランスよくつながり、ワンランク上のチームパフォーマンスが実現できた。
イラン戦はすべてが上手く運び過ぎたくらいだ。決勝では相手も勝ち上がった勢いを得て、それをすべてぶつけて挑んでくる。しかし、日本は負けるはずがない! 森保ジャパンはもう、今大会の本命と言われたイランに変わって、第一優勝候補になった。油断は禁物だが、金曜日は自信を持って決戦に臨んでほしい。
<了>
著者プロフィール
マイケル・プラストウ/1959年、英国のサセックス州出身。80年に初来日。91年に英国の老舗サッカー専門誌『ワールドサッカー』の日本担当となり、現在に至る。日本代表やJリーグのみならず、アジアカップやACLも精力的に取材し、アジアを幅広くカバー。常に第一線で活躍してきた名物記者だ。ケンブリッジ大学卒。
三つ目は守備と攻撃のバランスだ。昨秋のテストマッチでは攻撃的な面をかなり磨いた。打って変わって今大会ではまず、守備的な面がフォーカスされた。すると、準決勝というタイミングで、その両方がバランスよくつながり、ワンランク上のチームパフォーマンスが実現できた。
イラン戦はすべてが上手く運び過ぎたくらいだ。決勝では相手も勝ち上がった勢いを得て、それをすべてぶつけて挑んでくる。しかし、日本は負けるはずがない! 森保ジャパンはもう、今大会の本命と言われたイランに変わって、第一優勝候補になった。油断は禁物だが、金曜日は自信を持って決戦に臨んでほしい。
<了>
著者プロフィール
マイケル・プラストウ/1959年、英国のサセックス州出身。80年に初来日。91年に英国の老舗サッカー専門誌『ワールドサッカー』の日本担当となり、現在に至る。日本代表やJリーグのみならず、アジアカップやACLも精力的に取材し、アジアを幅広くカバー。常に第一線で活躍してきた名物記者だ。ケンブリッジ大学卒。