ハリルはナントへのクラブ愛を強調するも…
これでナントは3試合連続で0-1の完封負け。ちなみにサラが消えた最前線には、今シーズンの出場がわずか1試合の20歳のFWランダル・コロ・ムアニを起用せざるを得なかったほど、ナントの人員は足りていない。
ただ、ハリルホジッチはナントへの愛を強調してもいる。「私が徹夜で一晩中熟考したことを隠さない。もし、これが別のクラブだったら、もう去っていた。それは明白も明白、誠実な話だ。ナントじゃなかったら、とっくに辞めていた」とし、さらに付け加えた。
「ただこのクラブには借りがあるし、クラブと選手たちもヴァイッドを必要としている。そして私も、愛着あるこのグループを必要と感じている。何人かが不当な仕打ちをしたとしても、クラブの利益を考えなくちゃいけない」
ただ、ハリルホジッチはナントへの愛を強調してもいる。「私が徹夜で一晩中熟考したことを隠さない。もし、これが別のクラブだったら、もう去っていた。それは明白も明白、誠実な話だ。ナントじゃなかったら、とっくに辞めていた」とし、さらに付け加えた。
「ただこのクラブには借りがあるし、クラブと選手たちもヴァイッドを必要としている。そして私も、愛着あるこのグループを必要と感じている。何人かが不当な仕打ちをしたとしても、クラブの利益を考えなくちゃいけない」
一方、クラブ側も監督を交えた緊急の編成会議を開くことを決めたようだ。そのことにハリルホジッチも、「急を要する事態だ。何か策を見つけなければいけないし、強化しないわけにはいかない」と語り、自身の進退よりも、まずはサラ離脱による得点力不足の打開策探しを優先する姿勢を見せ始めている。
ただ、残り9日となったこのメルカートでエースの代役を見つけるのは至難の業だ。さらにナントは、守備の要であるジエゴ・カルロスとルーカス・リマの両ブラジル人にも売却の噂が絶えない。
ウラジミール・キタ会長とその一族は、これまでも現場の意見を無視した重要選手の売却を断行してきた。その結果としてチームが弱体化し、監督とも次々と離別してきただけに、サラ以外の主力の売却がないとは言い切れない。
そうした過去を知ってか知らずか、ハリルホジッチはアンジェ戦後の会見で、大きな溜息をついてこうも言い放っている。
「全て起こりうるのだよ。すでに言ったはずだ。裏で進んでいることを私はまるで知らないのだ」
現役時代からナントの英雄として知られるハリルホジッチは、苦境に晒されるなか、チームを再び立て直せるだろうか。その手腕が問われている。
文●結城麻里 Text by Marie YUUKI