エースを秘密裏に売却されてしまったハリル
昨年10月にナント監督に就任するや、その巧みな手腕で、当時、降格圏に沈んでいたチームを見事に立て直したヴァイド・ハリルホジッチ元日本代表監督が、クラブのゼネラルディレクター(GD)のフランク・キタに激怒し、フランスでも波紋を広げている。
事の発端となったのは、主砲エミリアーノ・サラの売却だ。
28歳のアルゼンチン人FWは、ハリルホジッチの指揮下で一躍ブレイクを遂げ、リーグ・アン第20節終了時点で12ゴールを叩き出し、一時は得点王レースでも、“怪童”キリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)と並んだほどの好調さを維持。守備重視のチームにあって欠かせない得点源となっていた。
ところが、現地1月18日の朝に事態は急変。ナントを再浮上させた立役者は、移籍金1700万ユーロ(約22億円※ボーナス込み)で、プレミアリーグ17位のカーディフにあっさりと売却されてしまったのだ。
問題となっているのは、この売却が指揮官に何の相談もなく行なわれたということだった。同日の記者会見でハリルホジッチは、「サラのことは一度も話がなかった!」と怒りを爆発。そして「私は自由な監督だ。うまくいかなければ、出て行く決断だってできるのだ。いまは多くのことに失望している」とも語り、三行半をつきつけかねない姿勢を見せた。
もっとも、クラブ側は就任時から一部選手を売却せざるを得なくなる旨をハリルホジッチに伝えていた、との報道もある。ただ、それがエースのサラであることは隠されていたようだ。
事の発端となったのは、主砲エミリアーノ・サラの売却だ。
28歳のアルゼンチン人FWは、ハリルホジッチの指揮下で一躍ブレイクを遂げ、リーグ・アン第20節終了時点で12ゴールを叩き出し、一時は得点王レースでも、“怪童”キリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)と並んだほどの好調さを維持。守備重視のチームにあって欠かせない得点源となっていた。
ところが、現地1月18日の朝に事態は急変。ナントを再浮上させた立役者は、移籍金1700万ユーロ(約22億円※ボーナス込み)で、プレミアリーグ17位のカーディフにあっさりと売却されてしまったのだ。
問題となっているのは、この売却が指揮官に何の相談もなく行なわれたということだった。同日の記者会見でハリルホジッチは、「サラのことは一度も話がなかった!」と怒りを爆発。そして「私は自由な監督だ。うまくいかなければ、出て行く決断だってできるのだ。いまは多くのことに失望している」とも語り、三行半をつきつけかねない姿勢を見せた。
もっとも、クラブ側は就任時から一部選手を売却せざるを得なくなる旨をハリルホジッチに伝えていた、との報道もある。ただ、それがエースのサラであることは隠されていたようだ。
しかも、夏のメルカートではなく、シーズンの真っただ中の冬のメルカートだった点も、ハリルホジッチにしてみれば想定外だった。なにしろサラを激励しつつ、沈んでいたチームを全身全霊で短期再建したのだから、同情もしたくなる。
さらにキタGDは、サラ売却の動きを熟知していながら、「自分も知らなかった」とうそぶいたというから驚きだ。
首脳陣の秘密裏での行動にハリルホジッチも、「私の背中越しに裏でコソコソと進んでいる。私はそれが評価できないのだ。どうなるか見てみようじゃないか。多くのことが起こるだろう」と吐き出すように語っている。
実際、サラ放出のダメージは結果にも表れている。20日に行なわれたアンジェ戦(リーグ・アン第21節)では、ナントが明らかに試合を支配していたにもかかわらず、サラを欠いたことによる決定力不足が響き、土壇場の90+4分にアンジェに決勝点を奪われて、1-0と敗北を喫した。